「腹腔」の版間の差分

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'''腹腔'''(ふくこう/ふくくう)とは[[人間]]を含む[[哺乳類]]の身体の部分のうち、横隔膜より下部で腹部の内腔を指す。その下部には[[骨盤]]がある。腹腔内面や内部の[[内臓]]は[[腹膜]]に覆われている。腹腔と[[腹膜腔]]を同義で用いることがしばしばあるが、厳密には横隔膜や腹壁に囲まれた内装まえの部屋を腹腔と呼び、その内面の腹膜によって作られる空間を腹膜腔という。
'''腹腔'''(ふくこう/ふくくう)とは[[人間]]を含む[[哺乳類]]の身体の部分のうち、横隔膜より下部で腹部の内腔を指す。その下部には[[骨盤]]がある。腹腔内面や内部の[[内臓]]は[[腹膜]]に覆われている。腹腔と[[腹膜腔]]を同義で用いることがしばしばあるが、厳密には、単純に横隔膜や腹壁に囲まれた空間を腹腔と呼び、その内面の腹膜によって作られる空間を腹膜腔という。例えるならば、壁紙を貼る前の部屋が「腹腔」、「腹膜」という壁紙で囲まれた空間を「腹膜腔」と呼ぶ


:註:'''腔'''の読みは'''こう'''であるが、稀字でもあり、古くから'''こう'''、'''くう'''の発音が混在していた。[[1943年]](昭和18年)日本解剖学会の用語委員会が統一解剖学用語(Nomina Anatomica)の翻訳を行った際に、'''くう'''と発音することを決定した(同音の別字(孔など)との区別のためと推測される)。以後、医学分野においては'''腔'''は'''くう'''と発音するのが正則である[http://www1.linkclub.or.jp/~yosihide/kuu-1]。
:註:'''腔'''の読みは'''こう'''であるが、稀字でもあり、古くから'''こう'''、'''くう'''の発音が混在していた。[[1943年]](昭和18年)日本解剖学会の用語委員会が統一解剖学用語(Nomina Anatomica)の翻訳を行った際に、'''くう'''と発音することを決定した(同音の別字(孔など)との区別のためと推測される)。以後、医学分野においては'''腔'''は'''くう'''と発音するのが正則である[http://www1.linkclub.or.jp/~yosihide/kuu-1]。

2010年2月17日 (水) 03:53時点における版

腹腔(ふくこう/ふくくう)とは人間を含む哺乳類の身体の部分のうち、横隔膜より下部で腹部の内腔を指す。その下部には骨盤がある。腹腔内面や内部の内臓腹膜に覆われている。腹腔と腹膜腔を同義で用いることがしばしばあるが、厳密には、単純に横隔膜や腹壁に囲まれた空間を腹腔と呼び、その内面の腹膜によって作られる空間を腹膜腔という。例えるならば、壁紙を貼る前の部屋が「腹腔」、「腹膜」という壁紙で囲まれた空間を「腹膜腔」と呼ぶ。

註:の読みはこうであるが、稀字でもあり、古くからこうくうの発音が混在していた。1943年(昭和18年)日本解剖学会の用語委員会が統一解剖学用語(Nomina Anatomica)の翻訳を行った際に、くうと発音することを決定した(同音の別字(孔など)との区別のためと推測される)。以後、医学分野においてはくうと発音するのが正則である[1]