「バルブサージング」の版間の差分
削除された内容 追加された内容
編集の要約なし |
編集の要約なし |
||
16行目: | 16行目: | ||
[[Category: |
[[Category:往復動機関|はるふさしんく]] |
||
[[Category:自動車工学|はるふさしんく]] |
[[Category:自動車工学|はるふさしんく]] |
2010年2月2日 (火) 08:52時点における版
バルブサージングとは、エンジンが許容回転数を超過した場合、給排気バルブの動きが異常になりバルブが破壊される現象。
バルブは開ける時はカムシャフトにより強制的に開けられるが、閉めるのはスプリングの力で行われる。
回転数が設計許容値よりも高速になると、給排気バルブがカムシャフトに物理的に追従不可能な状態となり、バルブが想定外の周期で開閉し破損してしまう。これをバルブサージングという。
さらに状態が深刻化すると、ピストンとバルブが衝突する状態(バルブクラッシュ)も発生し、バルブの破損によって生じた金属片がシリンダー内部に落ち、シリンダーやピストンを破壊し、エンジンが故障する(エンジンブロー)。
エンジンには最高許容回転数(この回転数を超過する場合がレッドゾーン)が決められている。レッドゾーンを越えて回転させることはエンジンに多大なストレスを与えるので避けなければならない。
特にエンジンブレーキ等でシフトダウンを行う時には注意が必要である。
バルブサージングは、固有振動数が違うスプリングを組み合わせたり、不等ピッチの円錐形のスプリングを使用することで、技術的に一定程度の回避が可能であったり、レース用エンジンなどに採用される高圧空気による強制開閉を行うニューマチックバルブやイタリアの2輪車メーカードゥカティ社に代表されるデスモドロミックやといったスプリングに頼らないバルブ強制開閉機構を採用することで回避できる。