「ワールド・エアウェイズ30H便大破事故」の版間の差分

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== 事故の概要 ==
== 事故の概要 ==
アメリカ国立気象局(NWS)によると、事故日の気象は巨大な低気圧が五大湖の上空にあり、これがその一を雪の大荒れにしていた。気温は、氷点下に達しそうであった。
アメリカ国立気象局(NWS)によると、事故日の気象は巨大な低気圧が五大湖の上空にあり、これがその一を雪の大荒れにしていた。気温は、氷点下に達しそうであった。


30H便は、途中寄港地のニューアークに無事着陸し、追加給油を終えると、ボストンのローガン国際空港へ向かった。
30H便は、途中寄港地のニューアークに無事着陸し、追加給油を終えると、ボストンのローガン国際空港へ向かった。

2008年6月4日 (水) 00:18時点における版

ワールド・エアウェイズ 30H便
出来事の概要
日付 1982年1月23日
概要 滑走路が凍結していたため着陸失敗
現場 アメリカローガン国際空港
乗客数 197
乗員数 9?
負傷者数 4
死者数 2
生存者数 195
機種 マクドネルダグラスDC-10-30
運用者 ワールド・エアウェイズ
機体記号 N113WA
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ワールド・エアウェイズ30H便大破事故-びんたいはじこ)は、現地時間1982年1月23日午後7時36分に、アメリカ合衆国マサチューセッツ州ボストンローガン国際空港で発生した、着陸失敗事故である。

事故にあった機体は、マクドネルダグラスDC-10-30で、ワールド・エアウェイズカリフォルニア州オークランドオークランド国際空港からマサチューセッツ州、ボストンのローガン国際空港(ニュージャージー州ニューアーク国際空港で寄港)までの定期旅客便であった。

乗客は197名、客室乗務員数名(6名以上?)、コックピットクルー(飛行乗務員)は3名である。

コックピットクルー

コックピットクルーは、機長、副操縦士、航空機関士の3名である。

機長は58歳で、総飛行時間は約1万8091時間、そのうちの約1969時間がDC-10のものである。また、DC-10のほかにボーイング727DC-8の飛行にも合格している。

副操縦士は38歳、航空機関士の資格も持つ。総飛行時間は約8600時間である。

航空機関士は56歳、総飛行時間は約2万時間である。

事故の概要

アメリカ国立気象局(NWS)によると、事故日の気象は巨大な低気圧が五大湖の上空にあり、これがその一帯を雪の大荒れにしていた。気温は、氷点下に達しそうであった。

30H便は、途中寄港地のニューアークに無事着陸し、追加給油を終えると、ボストンのローガン国際空港へ向かった。

ローガン国際空港は雪の除雪作業のため、滑走路は閉鎖寸前だった。ちょうど30H便が着陸後に閉鎖する予定であったが、30H便は滑走路接地後に滑走路が凍結していたため、タイヤのブレーキが効かなくなった。コックピットクルーは急遽、エンジンの逆噴射装置を使用してブレーキをかけようとしたが、それでもスピードはなかなか落ちず、滑走路をオーバーランし、空港の防波堤を超え、ボストン湾の海に突入した。

突入後、機体の前部(コックピットと客室前部)は機体から分離し、複数の乗客・乗員が海に投げ出された。そのうちのほとんどは客室に戻るか岸にたどり着くかしたが、座席にシートベルトをかけて座っていた乗客2名は座席ごと海に投げ出されたため、上に這い上がることができなくなり、死亡(行方不明)となった。

また、海に投げだされた機長は海から這い上がり、客室乗務員や乗客とともに救出作業を手伝った。

関連項目

外部リンク