「助祭」の版間の差分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
削除された内容 追加された内容
誤字の修正
m編集の要約なし
1行目: 1行目:
'''助祭'''は[[カトリック教会]]における[[叙階]]階級のひとつ[[司祭]]の補佐を務める聖職位。ラテン語では diaconus といい、ギリシャ語のδιάκονος源とする。[[東方正教会]][[輔祭]]に相当する。
'''助祭'''は[[カトリック教会]]における教会職務のひとつで、[[司祭]]につぐ職位。ラテン語では diaconus といい、ギリシャ語のδιάκονος(奉仕者の意)源とする。[[東方正教会]]では[[輔祭]]の訳語を、聖公会などでは執事という訳語を用いている。


[[トリエント公会議]]では「聖職位階の上位」としたが、[[第2ヴァティカン公会議]](教会憲章29項)では、「聖職位階の下位」とするど、時代によって定義の変化が見られる。
[[トリエント公会議]]では「聖職位階の上位」であったが、[[第2ヴァティカン公会議]]ではそれまで存在した副助祭祓魔師、読師、守門という四つの下級叙品が廃止されたため、現代では「聖職位階の下位」(『[[教会憲章]]』29項)となってる。


最近は助祭を[[司祭]]への通過点や[[典礼]]の一部([[赦しの秘跡]]<[[告解]]や[[聖体]]祭儀<[[ミサ]])を執行できい、言うなればミニ司祭」と見なすのではなく、助祭として固有の職務を再確認する方向に進んでいる。これに伴い妻帯が許され[[司祭]]には叙されな[[終身助祭]](parmanent deacon)の制度が復活し、日本でも登場し始めている。
第二ヴァティカン公会議以来、助祭を司祭への通過点や、ミサなどの[[典礼]]における単「司祭の補助」と見なすのではなく、助祭として固有の職務を再確認する方向に進んでいる。これに伴い司祭には叙されず、既婚者もりうる[[終身助祭]](parmanent deacon)の制度が復活し、最近では日本でも登場し始めている。


また、現教会法で女性助祭は認められていないが、[[カルケドン公会議]]などで40歳以上の独身女性の[[叙階]]を認めるなどの例があった
また、中世以降([[教会法]]も)、助祭は男性に限られていが、[[カルケドン公会議]]などで40歳以上の独身女性の[[叙階]]を認めるなどの例が教会の歴史において見られる


[[de:Diakon]]
[[de:Diakon]]

2004年8月14日 (土) 13:23時点における版

助祭カトリック教会における教会職務のひとつで、司祭につぐ職位。ラテン語では diaconus といい、ギリシャ語のδιάκονος(奉仕者の意)を語源とする。東方正教会では輔祭の訳語を、聖公会などでは執事という訳語を用いている。

トリエント公会議では「聖職位階の上位」であったが、第2ヴァティカン公会議ではそれまで存在した副助祭、祓魔師、読師、守門という四つの下級叙品が廃止されたため、現代では「聖職位階の下位」(『教会憲章』29項)となっている。

第二ヴァティカン公会議以来、助祭を司祭への通過点や、ミサなどの典礼における単なる「司祭の補助」と見なすのではなく、助祭として固有の職務を再確認する方向に進んでいる。これに伴い司祭には叙階されず、既婚者もなりうる終身助祭(parmanent deacon)の制度が復活し、最近では日本でも登場し始めている。

また、中世以降(現教会法でも)、助祭は男性に限られているが、カルケドン公会議などで40歳以上の独身女性の叙階を認めるなどの例が教会の歴史において見られる。