「合併会計」の版間の差分
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2007年9月19日 (水) 07:36時点における版
合併会計(がっぺいかいけい)とは、ある企業又は事業が他の企業又は事業の資産と負債を受け入れて財務諸表を1つにする(=合併)時に行われる処理のことである。企業の合併は近年次々と起こっており、合併会計は商業簿記・会計学の主要な論点の1つとなっている。
評価替
合併会計にあたっては、まず被合併会社の資産について、 純資産の部の繰越利益剰余金勘定を用い評価替を行う。 評価替では土地の再評価をしたり、繰延資産の評価額をゼロにしたりする。
企業評価額の算定
次に「純資産額法」や「収益還元価値法」などを用い企業評価額の算定を行う。
- 純資産額法
企業評価額 = 総資産 - 総負債
- 収益還元価値法
企業評価額 = 自己資本 × 自己資本利益率 ÷ 資本還元率
合併比率・交付株式数の決定
合併比率、交付株式数は以下の通りである。
- 合併比率 = 被合併会社の1株あたり企業評価額 / 合併会社の1株あたり企業評価額
- 交付株式数 = 被合併会社の発行済株式総数 × 合併比率
合併仕訳
合併仕訳(合併受入仕訳)では、まず被合併会社の「資産・負債の評価」をし、「取得原価」を自己株式の処分額'や株式発行額(増加資本)により仕訳、最後にその貸借差額をのれんやその他資本剰余金として計上する。 このとき、その合併が「支配」と伴うものかどうかにより、パーチェス法または持分プーリング法で処理する。
パーチェス法
合併の形態が、支配を伴う取得とみなされる時適用される。合併の多くは支配を伴うため、多くはこのパーチェス法で行われる。
パーチェス法では、被合併会社の資産及び負債は時価で評価し、貸借差額はのれんとして計上する。
<例> (借)諸資産 150,000 (貸)諸負債 90,000 のれん 10,000 資本金 20,000 資本準備金 10,000 自己株式 40,000
持分プーリング法
合併の形態が、支配を伴わない持分の結合とみなされる時適用される。この時、被合併会社の資産及び負債は簿価で評価し、仕訳の貸借差額(自己株式の発行を伴った場合)をその他資本剰余金として計上する。
<例> (借)諸資産 150,000 (貸)諸負債 120,000 その他資本剰余金 10,000 資本金 30,000 自己株式 10,000