「黄浦江」の版間の差分

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[[Image:Shanghai the bund from Jin Mao.JPG|thumb|300px|黄浦江沿岸の上海市街地([[外灘]])の風景]]
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[[Image:Huangpu River-The Bund.JPG|thumb|300px|黄浦江と浦東([[東方明珠電視塔]])]]
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[[Image:Shanghai 121.45796E 31.22234N.jpg|thumb|300px|衛星写真。左端の淀山湖から中央の上海市街へ黄浦江が流れる。上は長江]]
'''黄浦江'''(こうほこう、Huangpu River、簡体字:<span lang="zh">黄浦江</span>、繁体字:<span lang="zh">黃浦江</span>、ピンイン:Huángpŭ Jiāng )は[[中華人民共和国]]の[[上海]]市内を流れる、長さ97kmの川である。上海市街地の下流の呉淞口で[[長江]]に合流し、長江が[[東シナ海]]に入る前の最後の大きな[[支流]]である。川幅は平均400mほどで深さは平均9m。年中凍ることはない。
'''黄浦江'''(こうほこう、Huangpu River、簡体字:<span lang="zh">黄浦江</span>、繁体字:<span lang="zh">黃浦江</span>、ピンイン:Huángpŭ Jiāng)は[[中華人民共和国]]の[[上海]]市内を流れる、長さ97kmの川である。上海市街地の下流の呉淞口で[[長江]]に合流し、長江が[[東シナ海]]に入る前の最後の大きな[[支流]]である。川幅は平均400mほどで深さは平均9m。年中凍ることはない。


黄浦江は[[太湖]]から流れた川が注ぎ込む[[淀山湖]]に源を発する。太湖からは[[蘇州河]](呉淞江)も発しており、黄浦江はもと蘇州河の分流のひとつとみなされていたが、黄浦江が大きくなった結果、蘇州河のほうが黄浦江の支流となっている。
黄浦江は[[太湖]]から流れた川が注ぎ込む[[淀山湖]]に源を発する。太湖からは[[蘇州河]](呉淞江)も発しており、黄浦江はもと蘇州河の分流のひとつとみなされていたが、黄浦江が大きくなった結果、蘇州河のほうが黄浦江の支流となっている。


黄浦江の名は、[[楚 (春秋)|楚国]]の政治家であった[[春申君]](黄歇)が封じられたことにちなんでいる。「黄歇浦」「春申江」と呼ばれた川は、やがて黄浦江と呼ばれるようになった。黄浦江は上海市の中央を流れ、市域を「浦西」と「浦東」の二つに分けている。長江に流れ込む河口は、呉淞口と呼ばれる港になっている。黄浦江沿岸の港湾都市として大きくなった上海にとって、黄浦江は外洋や内陸からの船の出入りする交通路であり、市民の飲料水の大半を供給する重要な存在である。
黄浦江の名は、[[楚 (春秋)|楚国]]の政治家であった[[春申君]](黄歇)が封じられたことにちなんでいる。「黄歇浦」「春申江」と呼ばれた川は、やがて黄浦江と呼ばれるようになった。
黄浦江は上海市の中央を流れ、市域を「浦西」と「浦東」の二つに分けている。長江に流れ込む河口は、呉淞口と呼ばれる港になっている。黄浦江沿岸の[[港湾]]都市として大きくなった上海にとって、黄浦江は外洋や内陸からの船の出入りする交通路であり、市民の飲料水の大半を供給する重要な存在である。


上海の中心地であった[[外灘]]は黄浦江の西側に広がる。外灘の北端で蘇州河が黄浦江に合流している。黄浦江の東側の浦東はかつて不便な農村であったが、改革開放以後、[[浦東新区]]という超高層ビル街になり上海経済をリードしている。
上海の中心地であった[[外灘]]は黄浦江の西側に広がる。外灘の北端で蘇州河が黄浦江に合流している。黄浦江の東側の浦東はかつて不便な農村であったが、改革開放以後、[[浦東新区]]という超高層ビル街になり上海経済をリードしている。


黄浦江の主要な支流には、蘇州河(呉淞江)のほか、薀藻浜、川楊河、澱浦河、大治河、斜塘、園泄涇、大泖港などがある。
黄浦江の主要な支流には、蘇州河(呉淞江)のほか、薀藻浜、川楊河、澱浦河、大治河、斜塘、園泄涇、大泖港などがある。

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[[Category:中華人民共和国の河川|こうほこう]]
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2007年6月24日 (日) 11:19時点における版

黄浦江沿岸の上海市街地(外灘)の風景
黄浦江と浦東(東方明珠電視塔
衛星写真。左端の淀山湖から中央の上海市街へ黄浦江が流れる。上は長江

黄浦江(こうほこう、Huangpu River、簡体字:黄浦江、繁体字:黃浦江、ピンイン:Huángpŭ Jiāng)は中華人民共和国上海市内を流れる、長さ97kmの川である。上海市街地の下流の呉淞口で長江に合流し、長江が東シナ海に入る前の最後の大きな支流である。川幅は平均400mほどで深さは平均9m。年中凍ることはない。

黄浦江は太湖から流れた川が注ぎ込む淀山湖に源を発する。太湖からは蘇州河(呉淞江)も発しており、黄浦江はもと蘇州河の分流のひとつとみなされていたが、黄浦江が大きくなった結果、蘇州河のほうが黄浦江の支流となっている。

黄浦江の名は、楚国の政治家であった春申君(黄歇)が封じられたことにちなんでいる。「黄歇浦」「春申江」と呼ばれた川は、やがて黄浦江と呼ばれるようになった。

黄浦江は上海市の中央を流れ、市域を「浦西」と「浦東」の二つに分けている。長江に流れ込む河口は、呉淞口と呼ばれる港になっている。黄浦江沿岸の港湾都市として大きくなった上海にとって、黄浦江は外洋や内陸からの船の出入りする交通路であり、市民の飲料水の大半を供給する重要な存在である。

上海の中心地であった外灘は黄浦江の西側に広がる。外灘の北端で蘇州河が黄浦江に合流している。黄浦江の東側の浦東はかつて不便な農村であったが、改革開放以後、浦東新区という超高層ビル街になり上海経済をリードしている。

黄浦江の主要な支流には、蘇州河(呉淞江)のほか、薀藻浜、川楊河、澱浦河、大治河、斜塘、園泄涇、大泖港などがある。