流用

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流用(りゅうよう)とは、一般には、決まった目的以外のことに融通して使用することを指す[1]。また、各分野において、以下のような用法がある。

  1. 経済においては、国の歳出予算に定めた部・款・項・目の区分のうち、同一の項に属する各目の間で相互に融通し、その融通を受けた目の経費とすることである[1]。これには財務大臣の承認が必要である[1]。なお、国の歳出予算に定めた各部局の経費を必要に応じ、異なる部局または項の間で写し用いることを移用といい、こちらは財務大臣の承認だけでなく国会議決が必要である[2]
  2. 生物学において流用 (co-option) は、発生遺伝子系の進化において、既存の遺伝子系を別の場所やタイミングで用いることを指す[3]

脚注[編集]

  1. ^ a b c 新村出 編『広辞苑』(第六版)岩波書店、2008年1月11日、2958頁。ISBN 978-4000801218 
  2. ^ 新村出 編『広辞苑』(第六版)岩波書店、2008年1月11日、203頁。ISBN 978-4000801218 
  3. ^ 長谷部光泰『陸上植物の形態と進化』裳華房、2020年7月1日、148頁。ISBN 978-4785358716