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氷VI

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

氷VI(こおりろく、ice VI)は、高圧で生じる氷多形のひとつ。液体の水を室温で加圧していくと、1 GPa程度に達した時点で結晶化する。パーシー・ブリッジマンにより1912年に発見された[1]

結晶構造

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Kambによる報告によれば、氷VIは正方晶系に属し(a=6.27 Å、 c=5.79 Å)、P42/nmcの空間群をもつ[2]。二つの独立な水素結合ネットワークが相互貫入した構造をもち、その密度は1.31 g/cm3である。

脚注

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  1. ^ Water, in the Liquid and Five Solid Forms, under Pressure, JSTOR, (1912), https://doi.org/10.2307/20022754 
  2. ^ Structure of Ice VI, American Association for the Advancement of Science (AAAS), (1965), https://doi.org/10.1126/science.150.3693.205