スペイン歌曲集 (ヴォルフ)
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スペイン歌曲集 (独: Spanisches Liederbuch、スペインかきょくしゅう)は、オーストリアの作曲家、フーゴ・ヴォルフが1889年から1890年にかけて作曲した歌曲集である。
概要
[編集]作品はスペインに伝わる民謡や詩などをパウル・フォン・ハイゼとエマヌエル・ガイベルがドイツ語訳したものに、ヴォルフが音楽をつけたものとなっている[1]。
楽曲構成
[編集]作品は「聖歌曲集」(10曲)と「世俗歌曲集」(34曲)の2部からなる全44曲で構成されている。
聖歌曲集
[編集]- 今こそ私はお前のもの
- 神を産みたまいし汚れなき乙女よ
- いざ、さすらえマリア
- シュロのこずえにただよう天使よ
- 幼子よ、私をベツレヘムへ連れて行って
- ああ、この子供の目は
- 私は罪を担い、御恵みを受け
- ああ、なんと長く魂はまどろむ
- 主よ、この地に何が実るのでしょうか
- 愛するものよ、あなたは傷を負った。
世俗歌曲集
[編集]- 鳴り響け、私のバンデーロ
- 私の髪の陰に
- 風変わりな賢者ファナ
- 恋をもてあそびなさい
- 緑のバルコニーで
- お前が花摘みに行く時
- 優しい恋人を失ったものは
- 私は海を越えて行った
- 盲人は見、暗闇は照らされ
- 恋人は誓うと言ったけれど
- 心よ、早まって気を落とさないで
- 気高い主よ、お話しください
- 悪態のかぎりをつく
- プレチオーザの頭痛のためのおまじない
- 私の元に来るよう彼に告げて
- あの人にお願いして、お母さん
- 我が恋は胸の内に
- 苦しい喜びと嬉しい苦しみ
- 愛を信じるな
- ああ、それは5月のことだった
- 心よ、全ては眠りにつき
- いつの日か私を思い出して
- 心の奥深く私は苦悩を秘めて
- 夜に包まれて、死よ来たれ
- 闇にも一筋の光が
- 花でわたしを覆って
- 眠ったのか、わたしの乙女よ
- 出発のラッパは鳴る。
- 泣くな、お前の瞳よ
- お前の足を痛めたのは誰?
- お前の母は優しい子よ
- ただ苦しみと怒りだけ
- わたしの恋人を虜とした女に災いあれ
- 去れ、愛するものよ、今すぐ
脚注
[編集]参考文献
[編集]- 井上和男『改訂版 クラシック音楽作品名辞典』三省堂、1998年。