ウエクチクサリヒメウズムシ
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ウエクチクサリヒメウズムシ | ||||||||||||||||||
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ウエクチクサリヒメウズムシ
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分類 | ||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||
Stenostomum simplex Kepner & Carter, 1931[1] |
ウエクチヒメウズムシ (Stenostomum simplex) とは、小鎖状綱 クサリヒメウズムシ科 クサリヒメウズムシ属に属する自由生活性の扁形動物の一種。
概要
[編集]成体の体長は、1 mm程度であり、頭部の背面に口があり、末端が鈍く尖る[2][3]。眼の位置に光屈折器 (light-refracting bodies)があることがクサリヒメウズムシ属 の特徴であるが[4]、光屈折器の中に微小球体が存在しないことが本種の特徴である[5]。日本においては、主として水田で見つかり、湛水期間後半の水稲株周辺に多く生息しているが[6]、浄化槽でも見られることがある[2]。繊毛虫を食べるが、特に上方に向いた口で浮遊する繊毛虫であるハルテリア属(Halteria)を吸い込む芸当は見事である[7][3]。日本の他に、アメリカ大陸で見つかっている[5]。
脚注
[編集]- ^ "Stenostomum simplex Kepner & Carter, 1931". World Register of Marine Species. 2023年4月13日閲覧。
- ^ a b 山崎真嗣 2020.
- ^ a b Yamazaki, M. (2011). Stenostomum simplex.
- ^ 奥川一之助 1973.
- ^ a b Noreña, Damborenea & Brusa 2005.
- ^ Yamazaki et al. 2012.
- ^ 山崎真嗣 2015.
参考文献
[編集]- 奥川一之助「12 扁形動物」『日本淡水生物学』(新版)図鑑の北隆館、1973年、205-249頁。全国書誌番号:69002198。
- Noreña, C.; Damborenea, C.; Brusa, F. (2005). “A taxonomic revision of South American species of the genus Stenostomum O. Schmidt (Platyhelminthes: Catenulida) based on morphological characters”. Zoological journal of the linnean Society 144 (1): 37-58. NAID 20001350612.
- 山崎真嗣「6-8 食べて食べられお互い大きくなる.ってほんと?」『土のひみつ』(新版)朝倉書店、2015年、174-175頁。ISBN 978-4254400236。
- 山崎真嗣「第4章 水田に生息する微小水生生物群集の多様性」『なぜ田んぼには多様な生き物がすむのか』(新版)京都大学学術出版会、2020年、63-83頁。ISBN 978-4814002856。
- Yamazaki, M.; Asakawa, S.; Murase, J.; Kimura, M. (2012). “Phylogenetic diversity of microturbellarians in Japanese rice paddy fields, with special attention to the genus Stenostomum”. Soil science and plant nutrition 58 (1): 11-23. doi:10.1080/00380768.2012.658350. NAID 110009594818.