VB-6 フェリックス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
VB-6 フェリックス
VB-6 フェリックス誘導爆弾
種類 対艦ミサイル / 誘導爆弾
原開発国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
運用史
配備期間 実戦投入されず
関連戦争・紛争 第二次世界大戦
開発史
開発者 国防研究委員会
製造期間 1945年
諸元
重量 545kg
全長 231.6cm
直径 47.2cm

弾頭 アマトール炸薬
炸薬量 454kg

エンジン 推進装置なし
誘導方式 赤外線
テンプレートを表示

VB-6 フェリックスVB-6 Felix)とは、第二次世界大戦中にアメリカ合衆国で開発された誘導爆弾である。この兵器は現代の対艦ミサイルの前駆の一種であった。

製作は国防研究委員会(National Defense Research Committee、NDRC)による。フェリックスの目標探知は赤外線に依存しており、また目標への誘導は、天候が良く、夜間の海上にいる艦艇に行われるものだった。闇を見通す(Felidae)の能力にならい、この特性は本兵器の名前を生むこととなった。

フェリックスは1,000ポンド(454kg)汎用爆弾の前部に赤外線シーカーを搭載し、八角形の誘導フィンを尾部に装備したものである。ナチス・ドイツフリッツXなど他の兵器と異なり、フェリックスは自律型だった。後の世代ではこれをファイア・アンド・フォーゲットと呼んでいる。また視認のため、尾部にフレアが装備された。

試験の成功により、1945年、フェリックスは量産体制に置かれるに至ったものの、実戦投入される前に戦争が終了した。

参考文献[編集]

  • Fitzsimons, Bernard, editor. "Felix", in The Illustrated Encyclopedia of 20th Century Weapons and Warfare. Volume 9, p. 926. London: Phoebus Publishing, 1978.

関連項目[編集]