利用者:Beyond Einstein

「分科学」から「万物理論」へ。

現代において、科学がますます細分化され、部分や断片を記述する「分科学」に陥っている場合が多いことを懸念しています。たとえば、古代ギリシャではアリストテレスが「分科学」ではなく総合的に研究する学問を実行し、その多岐に亘る自然研究の業績から「万学の祖」とも呼ばれたといいます。いわば古代の「万学」「全体学」「万物の理論」でしょう。アリストテレスが、本当に「全体学」「万物の理論」を樹立しようとしていたかどうかというと、それはありえないだろうと思います。しかし、Wikipedia日本版によりますと、以下のように多岐にわたっています。

自然学 [編集] 『自然学』(古希: Φυσικῆς ἀκροάσεως) 『天体論』(古希: Περὶ οὐρανοῦ) 『生成消滅論』(古希: Περὶ γενέσεως καὶ φθορᾶς) 『気象学』(古希: Μετεωρολογικῶν) 生物・動物学 [編集] 『霊魂論』(古希: Περὶ Ψυχῆς) 『自然学小論集』(羅: Parva Naturalia) 『動物誌』(古希: Περὶ Τὰ Ζῷα Ἱστορίαι) 『動物部分論』(古希: Περὶ ζώων μορίων) 『動物運動論』(古希: Περὶ ζώων κινήσεως) 『動物進行論』(古希: Περὶ πορειας ζωων) 『動物発生論』(古希: Περὶ ζωων γενεσεως) 形而上学 [編集] 『形而上学』(古希: Μεταφυσικά) 倫理学 [編集] 『ニコマコス倫理学』(古希: Ἠθικὰ Νικομάχεια) 『大道徳学(英語版)』(古希: Ηθικά Μεγάλα、マグナ・モラリア) 『エウデモス倫理学(英語版)』(古希: Ηθικά Εὔδημια) 政治学 [編集] 『政治学』(古希: Πολιτικά) 『経済学(英語版)』(古希: Οἰκονομικων、『オイコノミコス』とも) 『アテナイ人の国制(英語版)』(古希: Ἀθηναίων πολιτεία) ――Wikipedia日本版「アリストテレス」より引用。

現代物理学のように「万物の理論(統一場理論)」は、物理学、自然科学フィールドにおいて万物を説明できる理論をめざすような動きも見られます。これを、物理学・自然科学だけではなく、社会科学(経済学、財政学等)や人文科学にも敷衍するような「万物理論」ができないものでしょうか? Wikipediaは、まさに「百科事典」として百科・万学・森羅万象を取り上げようとしているように見受けられます。 ――これが、私がWikipedia日本版の利用者になったきっかけです。