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ノート:蟻浴

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Puss Mothについて

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蟻以外による「蟻浴」の例として挙げられていた、"Puss Moth"の訳として「モクメシャチホコ」と書くことには二つの問題があります。

  1. 一つは、英語版Wikiのen:Puss Mothを見ればわかるように、この言葉はアメリカとヨーロッパでそれぞれまったく異なった種類のガを指すようなので、英語版Wikiに書かれている"Puss Moth"がどちらなのか現時点では不明であるという点です。
  2. もう一つの問題点。仮に"Puss Moth"がen:Cerura vinulaのことであったとしても、それを「モクメシャチホコ」とするのはやはり問題があります。en:Cerura vinulaはモクメシャチホコ属(Cerura)のガではあっても、モクメシャチホコ(Cerura felina)とは別種のガだからです。日本語にするならば、「モクメシャチホコ属の一種」とすべきでしょう。

さて、もう一つの"Puss Moth"であるen:Megalopyge opercularisですが、これはアメリカではもっとも強い毒性を持つ毒毛虫として知られているそうです。一方で、モクメシャチホコ属のen:Cerura vinulaの方に毒性があるのかどうか不明ですが、少なくとも英語版Wikiを見る限りでは特筆する程の毒性もなさそうです。

というわけで、この場合の"Puss Moth"は、どうもen:Megalopyge opercularisと解釈する方が正しいようです。

しかし、参考文献として挙げられている原論文を当たってみないことには確定的なことは言えないので、原論文(もしくはそれを引用している文献)を参照できる方に検証をお願いしたいと思います。 検証ができるまでは、あいまいな表現ですが当面は「ある種のガの幼虫」ということにしておきたいと思います。--Loasa 2010年9月29日 (水) 12:39 (UTC)[返信]

ギ酸を撒くのは Cerura vinula の方なので、おそらくこちらだと思います。(Megalopyge opercularis の毒は飛び道具ではないし、多分鳥も刺される。)また、M. opercularis と Jungle mynah(Acridotheres fuscus)の生息域が全く被らないということもあります。傍証には変わりませんが…。- NEON 2010年9月30日 (木) 07:43 (UTC)[返信]
Cerura vinula (1)
Cerura vinula (2)
Megalopyge opercularis
大変丁寧に点検をして頂きありがとうございます! 日本語名をご存じの方に加筆して頂く一助になればと私が"Puss Moth caterpillar"で出て来た画像を追加しておいて、その画像からモクメシャチホコと特定して頂いたものと思いますが、同じ英語名が全く違う2つの種を指し得るとのことで、これは私のミスでした。危ないところでした。
さて、これも傍証にすぎませんが、英語版の履歴を確認してみましたところ、"Puss Moth caterpillars"が蟻浴に用いられるという記述はこの版で追加されておりますが、これはヤスデが用いられるという記述がClunie(1976)を基になされた後に、別の利用者により追加されたもので、Clunieに基づいているかは疑問が残ります(なお掲載誌のNotornisは欧州でも米州でもなくニュージーランドのジャーナルのようです[1])。
他方で、別の出典であるEisner(2008)[2]は先行研究をまとめており、そこではアリの蟻酸以外にも

Bombardier beetles, for instance, trigger anting with their quinonoid effluent (Eisner et al. 2005), as may tenebrionids (Blaps), earwigs (Forficula), and millipedes (Trigoniulus)... the behavior has been noted occasionally to be elicited by entirely “irrelevant” materials (as, for example, raw onions, hair tonic, moth balls, prepared mustard, and burning matches;

「ホソクビゴミムシ、ゴミムシダマシ(科)、ハサミムシ、ヤスデなどのキノン類(quinonoid effluent / quinones)を放つ虫」や、さらには「生のタマネギ、ヘアトニック、防虫剤、溶いたマスタード、燃えるマッチ」のような刺激性のある「不適切な」(irrelevant)もの全般でも蟻浴行動が誘発される場合があると書かれています(誤読しているかもしれないので原論文を確認頂けると幸いです)。
疑わしい記述は書かないでおく方が賢明だと思われますので、確認がとれるまではPuss Moth caterpillarsへの言及は取り除いておき、代わりにEisner(2008)のまとめに基づいた記述にしておけば安全かつ元の記述よりも読者に有用になると思うのですが、いかがでしょうか?--Igitur 2010年9月30日 (木) 14:24 (UTC)[返信]
NEONさん、ありがとうございます。鳥の生息地域を調べることはすっかり失念しておりました。Cerura vinulaにしても、写真で見る限り、つるっとした感じのいかにも無害そうなイモムシに見えたので...まさか蟻酸を飛ばす幼虫がいるなんて思いもよりませんでした。やはり関連する物は念のため全部一通り調べておかないといけませんね。Cerura vinulaが蟻酸を飛ばすのなら、たしかにこっちの方が確からしい感じがしますね。
...とはいえ、Cerura vinulaにしてもヨーロッパと北アフリカに分布ということなんで、南アジアから東南アジアに分布のJungle mynahとは重なりませんね。 「イモムシ浴び」をするというのはJungle mynahのことではないのかもしれません。
Igitur さん。ジャーナルのURLを教えていただいてありがとうございました。おかげで公開されていたバックナンバーから件の論文(というよりノート記事でした)を見ることができました。(これの77ページ)。が、やはりこの記事にはヤスデのことしか書かれていないですね。
Eisner(2008)でも、アリ以外のいろいろなものが挙げられていますが、ガの幼虫という事例はないようですね。おっしゃる通り、簡単に検証できるEisner(2008)に基づいて記述しておくのがよいと思います。--Loasa 2010年9月30日 (木) 16:09 (UTC)[返信]
Jungle mynah と Cerura vinula は直接関係しないのですね。すみませんでした。C. vinula は分布が広がっているようなので[3]これかなと考えてしまいました。
私も Igitur 氏案の Eisner 2008 に基づく概説に賛成します。イモムシについても書くならば、(少し古いですが)Wenny 1998 の p129 に「鱗翅目の幼虫を用いた蟻浴の例は多々あり、それらは臭角から放出される防御物質を利用しているのではないか」というような記述があるので、この程度の説明に留めて良いのではないかと思います。
  • Wenny D (1998). “Three-striped warbler (Basileuterus tristriatus) "anting" with a caterpillar”. Wilson Bull. 110 (1): 128-131.  PDF
- NEON 2010年10月1日 (金) 04:55 (UTC)[返信]
皆様再度ありがとうございます。Clunie(1976)拝見しました、本当に「ノート」程度でこれではどうにもなりませんね……。NEONさんご提案の一文も含めさせて頂き、ここまでの議論に基づき記事を修正いたしました。ご確認頂けれれば幸いです。今回の件では皆様に的確なご指摘やアドバイスを賜り、大変心強く感じました。また何かありましたらよろしくお願いいたします。--Igitur 2010年10月11日 (月) 16:03 (UTC)[返信]

蟻浴を行う鳥類

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この編集[4]で追加された「スズメ目」はどういう意味でしょうか。並列されているカラス・ムクドリを含め、現生鳥類の半分以上はスズメ目に属しており、ここでスズメ目という分類群を挙げることは不適切であると思います。- NEON 2011年7月3日 (日) 13:26 (UTC)[返信]

「スズメ目」を除去しました。- NEON 2011年7月15日 (金) 16:03 (UTC)[返信]