BD-1
BD-1とはドイツのr&m(Riese und Müller)社が販売する折り畳み自転車。スポーツ折り畳み自転車の代名詞的な存在とされる。2014年12月31日までは、商標の関係上r&mの開発コードであるBD-1と名付けられていた。
概要
[編集]ドイツの大学で機械工学を学んでいたハイコ・ミューラーとマーカス・リーズが従来に無かったスポーツ志向の折り畳み自転車として考案。 サスペンション構造を活用した折り畳み機構を備え、折り畳み自転車の構造的な弱点とされてきたメイン・フレームの関節構造を廃し、車体の剛性と耐久性を高めているのが特徴とされる。日本の総代理店は株式会社ファビタ パシフィックサイクルズジャパン事業部[1]。 2009年にはBD-1とBROMPTON(ブロンプトン・バイシクル)の歴史と歴代の実車が展示されたギャラリーMが東京都豊島区大塚に開設された。
生産は台湾のパシフィック・サイクルズ社により行われ、プジョー・モトシクル、JEEPやビアンキへのOEM供給の実績もある。
日本における代理店の変更と名称の変更
[編集]2014年12月31日まで
[編集]総代理店はミズタニ自転車株式会社 商標の関係上r&mの開発コードであるBD-1と名付けられていた。
2015年1月1日から
[編集]株式会社ファビタがPacific Cycles, Inc.の日本事業部を立ち上げたことこにより、総代理店が変更になった。[2]
また、名称も世界的な名称である「Birdy」に変更された。[3]
歴史
[編集]1代目(1996年-2008年)
[編集]1996年に発売された初代BD-1は18インチのホイールを履き、直線的なアルミフレームを持っていた。細部の仕様やコンポーネントの異なる多くのラインナップが登場した。2006年より、上級グレードから随時2代目モデルに移行し、2008年に販売を終了した。
2代目(2006年-)
[編集]2006年から登場した2代目BD-1は従来モデルのコンセプトを継承しつつ、モノコックのアルミフレームが与えられている。走行安定性が向上したと言われる一方、価格も上昇した。前述の通り2006年からラインアップが随時モノコックフレームモデルに移行し、2008年には全てのグレードでモデルチェンジが完了した。
ラインアップ
[編集]現行(2009年)モデル
[編集]- BD-1 8 Speed
- 外装8段変速を装備する基本モデル。4色が設定される。
- BD-1 9 Speed
- BD-1 Compact
- ハンドル位置を手前に設定したモデル。チェーンホイールもやや小さいが、基本仕様はほぼ8 Speedに準じる。2色が設定される。
2008年モデル
[編集]- BD-1 Silver(旧 BD-1 Standard)
- 外装8段変速を装備する基本モデル。
- BD-1 White(旧 BD-1C)
- 手前に設定されたハンドル位置や小さめのチェーンホイールの装備で女性の使用やタウンユースに配慮したモデル。外装8段変速を装備。
- BD-1 Black
- コンポーネントを黒で統一したモデル。外装9段変速を装備。
- BD-1 Mercury Gray / Blue(旧 BD-1 Capreo)
- BD-1 Speed 10(旧 BD-1 Speed)
- 軽量パーツをふんだんに用いた最上級モデル。外装変速機が9段から10段に増えたのを機に、『10』という数字が名称に追加された。
- BD-3 Intego
- 外装8段変速に内装3段変速を組み合わせ、計24段変速としたツーリングモデル。かつてはハブダイナモ等が標準装備されたこともあった。
- BD-1 Scotch Bright / Graphite(旧 BD-1 Standard)
- 初代BD-1の最終モデル。
旧モデル(代表的なものを掲載)
[編集]- BD-1W
- フロントに外装2段変速を装備したモデル。
- BD-1R
- フロント2段変速に加え、ドロップハンドルを装備したスポーツモデル。コンポーネントにはCapreoが採用されていた。
- BD-1Z
- 通常よりハードなサスペンションを持ち、フロントディレイラーの台座を備えていた。
- BD-1ti
- チタニウムをフレーム素材として採用、軽量化を図ったモデル。時期によりブレーキ等の仕様は異なる。
- BD-3 サイバーネクサス
- 内装8段自動変速機を装備。前輪ハブダイナモで自家発電を行う仕組み。
- BD-2
- ベルトドライブ装備でメンテナンスフリーを謳ったモデル。
- BD-1 Kids
- 折り畳み機構を簡略化した子供向けモデル。
- BD-Frog
- 12インチと内装3段変速を組み合わせた超小径モデル。
カスタマイズ
[編集]コンポーネントに一般的なものがつかわれていることもあり、用途に応じた様々なカスタマイズが愛好家により行われている。また、車輪のついたリア・キャリアがr&mやサードパーティーから発売されており、装着すると折り畳み時に、ブロンプトン・バイシクルの様な転がしながらの移動が可能となる。
脚注
[編集]- ^ 2015年1月1日より パシフィックサイクルズジャパン設立のご挨拶
- ^ Pacific日本事業部設立のご案内 | ミズタニ自転車株式会社
- ^ パシフィックサイクルズジャパン設立のご挨拶 | Pacific Cycle Japan