ノール ノラルファ
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ノール ノラルファ(Nord Noralpha)は、SNCANで生産されたエンジンを換装したフランス製のメッサーシュミット Me 208である。
開発
[編集]1942年にメッサーシュミット Bf 108の生産が占領下フランスのレ・メロー(Les Mereaux)にあるSNCAN社(通常ノールとして知られる)に移管された後、SNCAN社は2機のメッサーシュミット Me 208の試作機を製造した。1機はフランス開放後も残存しノール 1100 ノラルファと命名され、その後SNCAN社はルノー 6Q 10 エンジンを搭載したモデルをノール 1101、ルノー 6Q 11 エンジンを搭載したモデルをノール 1102として生産した。1101と1102はフランス軍ではラミエール I (Ramier I)とラミエール II と命名された。評価試験用に240hp (179kW)を発生するポテ 6DØ エンジンを装着したノール 1104 ノラルファが1機と、1959年には初期のノール 1101 ノラルファのエンジンをチュルボメカ アスタゾウ ターボプロップに換装したノール 1110 ノール・アスタゾウが製造された。
設計
[編集]ノラルファは片持ち式低翼単葉機で、降着装置は引き込み式の首車輪式で主車輪は内側に引き込んだ。エンジンは機首に装備し、キャビンは密閉式で2名の搭乗員は並列に座りその後に2人分の座席のスペースがあった。
派生型
[編集]- 1100
- フランス製のメッサーシュミット Me 208
- 1101 ノラルファ / ラミエールI
- ルノー 6Q 10(時計回り)エンジンを装着したモデル
- 1102 ノラルファ / ラミエールII
- ルノー 6Q 11(反時計回り)エンジンを装着したモデル
- 1104 ノラルファ
- 240hp (179kW)を発生するポテ 6DØ エンジンを装着した評価試験用のモデル、1機のみ製造
- 1110 ノール・アスタゾウ
- チュルボメカ アスタゾウ ターボプロップ エンジンに換装したモデル、1959年に2機製造
運用
[編集]要目
[編集](1101 ノラルファ)Data from The Illustrated Encyclopedia of Aircraft (Part Work 1982-1985). Orbis Publishing, 2616.
- 乗員:1名 + 3名
- 全長:8.53 m (28 ft 0 in)
- 全幅:11.48 m (37 ft 8 in)
- 全高:3.25 m (10 ft 8 in)
- 空虚重量:948 kg (2090 lb)
- 全備重量:1645 kg (3627 lb)
- 最高速度:305 km/h (189 mph)
- 巡航高度:5900 m (19,355 ft)
- 航続距離:1200 km (745 miles)
- エンジン:1 × ルノー 6Q 10, 直列エンジン 174 kW (233 hp)
現存する機体
[編集]型名 | 番号 | 機体写真 | 所在地 | 所有者 | 公開状況 | 状態 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1101 | 32 N2144S |
アメリカ フロリダ州 | ヴァリアント航空軍団株式会社ウォーバード博物館[1] | 公開 | 静態展示 | [2] | |
1101 | 67 F-GMCY |
フランス セーヌ=エ=マルヌ県 | ムラン・ヴィラホシュ氏(Melun Villaroche) | 公開 | 飛行可能 | ||
1101 | 139 G-BSMD |
イタリア ロンバルディア州 | ジャンルカ・ペロッティ氏(Gianluca Perotti) | 非公開 | 保管中 | ||
1101 | 162 N208K |
アメリカ ヴァージニア州 | 軍事航空博物館[3] | 公開 | 飛行可能 | [4] | |
1101 | 175 N2758 |
アメリカ オレゴン州 | ティラムック航空博物館[5] | 公開 | 静態展示 | [6] | |
1101 | 179 F-BLLO |
オランダ フレヴォラント州 | 国立飛行場航空博物館[7] | 公開 | 静態展示 |
関連項目
[編集]出典
[編集]- Taylor, Michael J. H. (1989). Jane's Encyclopedia of Aviation. London: Studio Editions
- The Illustrated Encyclopedia of Aircraft (Part Work 1982-1985). Orbis Publishing. pp. 2616