「疑問詞」の版間の差分

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形容詞→限定詞
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'''疑問詞'''(ぎもんし)は疑問の言葉である。[[品詞|8品詞]]という分類には含まれない
'''疑問詞'''(ぎもんし)、[[疑問文]]において焦点となる[[不定|定性]]人や物す[[]]である


==の例==
==日本語==
[[英語]]などでは、疑問代名詞、疑問形容詞、疑問副詞の3つに分類される。疑問詞は[[疑問文]]を作るのに用いられる。また疑問詞が名詞節を導く場合もあり、こうした文は間接疑問文と呼ばれる。間接疑問文は「?」ではなく「.」で終わる。[[to不定詞]]の前に疑問詞を付けて用いることもある。疑問詞付きto不定詞は名詞的用法のみを持つ。
[[日本語]]の疑問詞は代名詞(どれ、どちら、どなた、どこ、だれ、いつ、いくつ:一部副詞的にも用いられる)、[[連体詞]](どの)、副詞(どう、なぜ)に分けられる。
==英語==
[[英語]]などでは、疑問代名詞、疑問限定詞、疑問副詞の 3 つに分類される。疑問詞は[[疑問文]]を作るのに用いられる。また疑問詞が名詞節を導く場合もあり、こうした文は間接疑問文と呼ばれる。間接疑問文は「?」ではなく「.」で終わる。[[to不定詞]]の前に疑問詞を付けて用いることもある。疑問詞付き to 不定詞は名詞的用法のみを持つ。


英語も含め、疑問詞が必ず文頭に来る規則([[wh-移動]])を持つ言語が多くみられる。
英語も含め、疑問詞が必ず文頭に来る規則([[wh-移動]])を持つ言語が多くみられる。

===疑問代名詞===
===疑問代名詞===
[[代名詞]]として用いられる。[[what]],[[which]],[[who]]の3つがある。
[[代名詞]]として用いられる。what, which, who 3 つがある。


===疑問形容詞===
===疑問限定詞===
[[形容詞]]として用いられ、[[名詞]]を修飾する。what,which,whoseの3つがある。
[[限定詞]]として用いられ、[[名詞]]を修飾する。what, which, whose 3 つがある。


===疑問副詞===
===疑問副詞===
[[副詞]]として用いられ、[[動詞]]などを修飾する。when,where,why,howの4つがある。howはhow many,how much,how long,how oldのように[[形容詞]]や[[副詞]]を伴って用いられることもある。
[[副詞]]として用いられ、[[動詞]]などを修飾する。when, where, why, how 4 つがある。how how many, how much, how long, how old のように[[形容詞]]や[[副詞]]を伴って用いられることもある。

==日本語==
[[日本語]]の疑問詞は代名詞(どれ、どちら、どなた、どこ、だれ、いつ、いくつ:一部副詞的にも用いられる)、[[連体詞]](どの)、副詞(どう、なぜ)に分けられる。


==エスペラント==
==エスペラント==
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===疑問代名詞===
===疑問代名詞===
ものをたずねるとき、たずねるものが主格であるときはkioを、たずねるものが目的格であるときはkionを使う。また人をたずねるとき、たずねる人が主格であるときはkiu,kiujを、たずねる人が目的格であるときはkiun,kiujnを使う。-nは対格・目的格の語尾で、-jは複数語尾である。
ものをたずねるとき、たずねるものが主格であるときは kio を、たずねるものが目的格であるときは kion を使う。また人をたずねるとき、たずねる人が主格であるときは kiu, kiuj を、たずねる人が目的格であるときは kiun, kiujn を使う。-n は対格・目的格の語尾で、-j は複数語尾である。


*{{lang|eo|Kio estas tio?}} (それは何ですか?)
*{{lang|eo|Kio estas tio?}} (それは何ですか?)
*{{lang|eo|Kion vi havas?}}(君は何を持っているの?)
*{{lang|eo|Kion vi havas?}} (君は何を持っているの?)
*{{lang|eo|Kiuj venkis vin?}}(誰が君たちに勝ったんだ?)
*{{lang|eo|Kiuj venkis vin?}} (誰が君たちに勝ったんだ?)
*{{lang|eo|Kiun vi atendas?}}(君は誰を待っているんだ?)
*{{lang|eo|Kiun vi atendas?}} (君は誰を待っているんだ?)


===疑問形容詞===
===疑問限定詞===
指示「どの~」とたずねるときはkiu,kiuj,kiun,kiujnを使う。状態や様子「どんな~」と尋ねるときはkia,kiaj,kian,kiajnを使う。kiaは補語にもなる。所有「だれの~」をたずねるときはkiesを使う。時々「何番目の」という意味でkiomの派生語であるkiomaが使われる。
指示「どの~」とたずねるときは kiu, kiuj, kiun, kiujn を使う。状態や様子「どんな~」と尋ねるときは kia, kiaj, kian, kiajn を使う。kia は補語にもなる。所有「だれの~」をたずねるときは kies を使う。時々「何番目の」という意味で kiom の派生語である kioma が使われる。
*{{lang|eo|Kiu knabo estas via frato?}}(どの少年が君の兄弟ですか?)
*{{lang|eo|Kiu knabo estas via frato?}} (どの少年が君の兄弟ですか?)
*{{lang|eo|Kian rakonton vi legas?}}(君はどんな物語を読んでいるのですか?)
*{{lang|eo|Kian rakonton vi legas?}} (君はどんな物語を読んでいるのですか?)
*{{lang|eo|Kiaj estas ili?}} (彼らはどうですか?)
*{{lang|eo|Kiaj estas ili?}} (彼らはどうですか?)
*{{lang|eo|Kies libro estas tio?}}(それは誰の本ですか?)
*{{lang|eo|Kies libro estas tio?}} (それは誰の本ですか?)


===疑問副詞===
===疑問副詞===
場所をたずねるときはkie、方向をたずねるときはkien、時をたずねるときはkiam、方法をたずねるときはkiel、理由をたずねるときはkial、量をたずねるときはkiomを使う。
場所をたずねるときはkie、方向をたずねるときはkien、時をたずねるときはkiam、方法をたずねるときはkiel、理由をたずねるときはkial、量をたずねるときはkiomを使う。
*{{lang|eo|Kie estas vi?}}(君はどこにいるの?)
*{{lang|eo|Kie estas vi?}} (君はどこにいるの?)
*{{lang|eo|Kien vi iris?}}(君はどこに行くの?)
*{{lang|eo|Kien vi iris?}} (君はどこに行くの?)
*{{lang|eo|Kiam estas nun}}(今何時?)
*{{lang|eo|Kiam estas nun}} (今何時?)
*{{lang|eo|Kiel vi venis?}}(君はどうやって来たの?)
*{{lang|eo|Kiel vi venis?}} (君はどうやって来たの?)
*{{lang|eo|Kial vi venis?}}(君はなぜ来たの?)
*{{lang|eo|Kial vi venis?}} (君はなぜ来たの?)
*{{lang|eo|Kiom tio kostas?}}(それはいくらですか?)
*{{lang|eo|Kiom tio kostas?}} (それはいくらですか?)
*{{lang|eo|Kiom da homoj estas?}}(どのくらいの人がいますか?)
*{{lang|eo|Kiom da homoj estas?}} (どのくらいの人がいますか?)


[[category:品詞|きもんし]]
[[category:品詞|きもんし]]

2008年4月3日 (木) 01:34時点における版

疑問詞(ぎもんし)とは、疑問文において焦点となる定性の人や物を示すである。

日本語

日本語の疑問詞は代名詞(どれ、どちら、どなた、どこ、だれ、いつ、いくつ:一部副詞的にも用いられる)、連体詞(どの)、副詞(どう、なぜ)に分けられる。

英語

英語などでは、疑問代名詞、疑問限定詞、疑問副詞の 3 つに分類される。疑問詞は疑問文を作るのに用いられる。また疑問詞が名詞節を導く場合もあり、こうした文は間接疑問文と呼ばれる。間接疑問文は「?」ではなく「.」で終わる。to不定詞の前に疑問詞を付けて用いることもある。疑問詞付き to 不定詞は名詞的用法のみを持つ。

英語も含め、疑問詞が必ず文頭に来る規則(wh-移動)を持つ言語が多くみられる。

疑問代名詞

代名詞として用いられる。what, which, who の 3 つがある。

疑問限定詞

限定詞として用いられ、名詞を修飾する。what, which, whose の 3 つがある。

疑問副詞

副詞として用いられ、動詞などを修飾する。when, where, why, how の 4 つがある。how は how many, how much, how long, how old のように形容詞副詞を伴って用いられることもある。

エスペラント

エスペラントの関係・疑問の相関詞は疑問詞としても用いられる。

疑問代名詞

ものをたずねるとき、たずねるものが主格であるときは kio を、たずねるものが目的格であるときは kion を使う。また人をたずねるとき、たずねる人が主格であるときは kiu, kiuj を、たずねる人が目的格であるときは kiun, kiujn を使う。-n は対格・目的格の語尾で、-j は複数語尾である。

  • Kio estas tio? (それは何ですか?)
  • Kion vi havas? (君は何を持っているの?)
  • Kiuj venkis vin? (誰が君たちに勝ったんだ?)
  • Kiun vi atendas? (君は誰を待っているんだ?)

疑問限定詞

指示「どの~」とたずねるときは kiu, kiuj, kiun, kiujn を使う。状態や様子「どんな~」と尋ねるときは kia, kiaj, kian, kiajn を使う。kia は補語にもなる。所有「だれの~」をたずねるときは kies を使う。時々「何番目の」という意味で kiom の派生語である kioma が使われる。

  • Kiu knabo estas via frato? (どの少年が君の兄弟ですか?)
  • Kian rakonton vi legas? (君はどんな物語を読んでいるのですか?)
  • Kiaj estas ili? (彼らはどうですか?)
  • Kies libro estas tio? (それは誰の本ですか?)

疑問副詞

場所をたずねるときはkie、方向をたずねるときはkien、時をたずねるときはkiam、方法をたずねるときはkiel、理由をたずねるときはkial、量をたずねるときはkiomを使う。

  • Kie estas vi? (君はどこにいるの?)
  • Kien vi iris? (君はどこに行くの?)
  • Kiam estas nun (今何時?)
  • Kiel vi venis? (君はどうやって来たの?)
  • Kial vi venis? (君はなぜ来たの?)
  • Kiom tio kostas? (それはいくらですか?)
  • Kiom da homoj estas? (どのくらいの人がいますか?)