「カージナルテトラ」の版間の差分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
削除された内容 追加された内容
編集の要約なし
編集の要約なし
1行目: 1行目:
[[Image:Paracheirodon cardinalis.JPG|thumb|カージナルテトラ]]
[[Image:Paracheirodon cardinalis.JPG|thumb|カージナルテトラ]]
'''カージナルテトラ、カーディナルテトラ'''(学名Paracheirodon axelrodi)は、[[カラシン目]][[カラシン科]]の[[熱帯魚]]。[[アマゾン川]]上流域に分布する。成魚の体長は約4センチメートル。身体上半分の頭部から尾びれの付け根近くにかけてメタリックブルーのラインが入り、下半分は全体が赤色となる。
'''カージナルテトラ、カーディナルテトラ'''(学名Paracheirodon axelrodi)は、[[カラシン目]][[カラシン科]]の[[熱帯魚]]。[[アマゾン川]]上流域に分布する。


== 形態 ==
[[ネオンテトラ (熱帯魚)|ネオンテトラ]]に酷似した容姿であり、相違点は下腹部全体が赤く青帯より面積が広いことと、ネオンテトラに比べてやや大柄である点のみ(ネオンテトラは本種より1cmほど小さい)で、当初はネオンテトラの亜種または一部変種と考えられていたが、[[1956年]]に正式に別種として区別された。
成魚の体長は約4cm。身体上半分の頭部から尾びれの付け根近くにかけてメタリックブルーのラインが入り、下半分は全体が赤色となる。


[[ネオンテトラ (熱帯魚)|ネオンテトラ]]に酷似した容姿であり、相違点は下腹部全体が赤く青帯より面積が広いことと、ネオンテトラに比べてやや大柄である点のみ(ネオンテトラは本種より1cmほど小さい)で、当初はネオンテトラの[[亜種]]または一部変種と考えられていたが、[[1956年]]に正式に別種として区別された。
性格は比較的穏和で、他魚とのコミュニティもさほどトラブルを起こすことはないため、混泳水槽適。群れることを好むため飼育では群泳させたほうが、魚のストレス解消にも見た目にも良いが、本来カラシン目の魚は雑食性で、群れの数が多いと、時として小さなサイズの他種や小型のエビなど突然集団で襲撃することもあるので、混泳水槽では同居させる種や数の比率に若干の注意を要する。


弱酸性の水質を好み、人工飼料でも問題なく育つなど、ネオンテトラや[[グローライトテトラ]]同様、飼育が容易で[[淡水]][[熱帯魚]]の入門種とされるが、ネオンテトラと同じく[[繁殖]]は簡単でない。


== 飼育 ==
現在は季節を問わず、比較的廉価で入手可能な熱帯魚であるが、養殖が可能なネオンテトラと異なり現在も稚魚は原産地で自然捕獲されているのが実情。そのため廉価とは言っても単価はネオンテトラの約倍である。
性格は比較的穏和であり、他魚ともさほどトラブルを起こすことはないため、混泳に適するまた、群れることを好むため飼育では群泳させたほうが、魚のストレス解消にも見た目にも良いが、本来カラシン目の魚は雑食性であり、群れの数が多いと、時として小さなサイズの他種や小型のエビなど突然集団で襲撃することもあるので、混泳水槽では同居させる種や数の比率に若干の注意を要する。
{{commons|Category:Paracheirodon axelrodi|カージナルテトラ}}


弱酸性の水質を好み、人工飼料でも問題なく育つなど、ネオンテトラや[[グローライトテトラ]]同様、飼育が容易であるため、[[淡水]][[熱帯魚]]の入門種とされるが、ネオンテトラと同じく[[繁殖]]は簡単でない。

現在は[[季節]]を問わず、比較的廉価で入手可能な熱帯魚であるが、[[養殖]]が可能なネオンテトラと異なり現在も稚魚は原産地で自然捕獲されているのが実情。そのため廉価とは言っても単価はネオンテトラと比べてやや高価である。

== 関連項目 ==
{{commons|Category:Paracheirodon axelrodi|カージナルテトラ}}
* [[魚の一覧]]
{{fish-stub|かーじなるてとら}}
{{fish-stub|かーじなるてとら}}



2007年5月31日 (木) 05:36時点における版

カージナルテトラ

カージナルテトラ、カーディナルテトラ(学名Paracheirodon axelrodi)は、カラシン目カラシン科熱帯魚アマゾン川上流域に分布する。

形態

成魚の体長は約4cm。身体上半分の頭部から尾びれの付け根近くにかけてメタリックブルーのラインが入り、下半分は全体が赤色となる。

ネオンテトラに酷似した容姿であり、相違点は下腹部全体が赤く青帯より面積が広いことと、ネオンテトラに比べてやや大柄である点のみ(ネオンテトラは本種より1cmほど小さい)で、当初はネオンテトラの亜種または一部変種と考えられていたが、1956年に正式に別種として区別された。


飼育

性格は比較的穏和であり、他魚ともさほどトラブルを起こすことはないため、混泳に適する。また、群れることを好むため飼育では群泳させたほうが、魚のストレス解消にも見た目にも良いが、本来カラシン目の魚は雑食性であり、群れの数が多いと、時として小さなサイズの他種や小型のエビなど突然集団で襲撃することもあるので、混泳水槽では同居させる種や数の比率に若干の注意を要する。

弱酸性の水質を好み、人工飼料でも問題なく育つなど、ネオンテトラやグローライトテトラ同様、飼育が容易であるため、淡水熱帯魚の入門種とされるが、ネオンテトラと同じく繁殖は簡単でない。

現在は季節を問わず、比較的廉価で入手可能な熱帯魚であるが、養殖が可能なネオンテトラと異なり現在も稚魚は原産地で自然捕獲されているのが実情。そのため廉価とは言っても単価はネオンテトラと比べてやや高価である。

関連項目