エスポージト

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エスポージトイタリア語:Esposito)は、イタリア半島起源の姓である。カンパーニア地方の中での正確な由来について、具体的には、ナポリ市かその近郊かについては諸説ある。エスポージト姓の人がいたら、その祖先を辿ると間違いなくナポリ付近である。

伝統的には、この姓は大昔のイタリアで捨て子と養子養女に出された子たちにつけられたとされている。Ospizio degli esposti、直訳すると「暴露施設」と称される捨て子拾い子病院か教会に由来する。イタリアが統一されたとき、出自が知れる姓をつけることは法律で禁止された。

姓には2つの意味がある。1つはよく知られていて、ラテン語のexpositus、動詞exponōの過去分詞である。文字通りには「外に(ex-)置かれた(positus)」で、「(家の)外に置かれた」を意味する。イタリア語のesposito、その由来である動詞exponereも同様の意味を持つ。

もう1つは、ラテン語のex postium、直訳すると「その土地から」。これは他の非嫡出子の名もある。最も有名なものは、レオナルド・ダ・ヴィンチであり、ダはイタリア語の「の」、ヴィンチはフィレンツェの近くの小さな町の名、そこでレオナルドは生まれた。似たものに、「ナポレターニ(Napoletani,ナポリ出身者)」「ジェノヴェージ(Genovesi、ジェノヴァ出身者)」「ロマーノ(Romano、ローマ出身者)」「プッリージ(Puglisi、プッリャ州出身者)」などがある。

ほぼイタリア全土に広がる類似のものは、Sposito(スポシト), Esposto(エスポスト), D'Esposito(デスポシト), Esposti(エスポスティ), デッリ・エスポシティ(Degli Espositi)などがある。最後のものはボローニャ方言の語形である。

エスポージト姓の著名な人物[編集]