「アフガン・マスティフ」の版間の差分
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'''アフガン・マスティフ'''(英:Afghan Mastiff)とは、[[アフガニスタン]]原産の[[番犬]]・[[闘犬]]用の犬種である。 |
'''アフガン・マスティフ'''(英:Afghan Mastiff)とは、[[アフガニスタン]]原産の[[番犬]]・[[闘犬]]用の犬種である。Aryan Mastiff、Aryan Molossus、Khurasani Dogとも言う。いずれも英語を母国語とする者がつけた名前である。現地ではSage kuchiなどと呼ばれている。 |
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(Aryanの発音について:実際にはこの綴りは日本人には「アーリアン」に近い発音に聞こえる。パキスタン近辺のこの犬の繁殖者の発音ではどちらかと言うとアラヤンまたはアラヤーンに近い発音となる。なお、発音についての出典は無く現地の方に実際に発音してもらった感想であるので参考程度にとどめる) |
(Aryanの発音について:実際にはこの綴りは日本人には「アーリアン」に近い発音に聞こえる。パキスタン近辺のこの犬の繁殖者の発音ではどちらかと言うとアラヤンまたはアラヤーンに近い発音となる。なお、発音についての出典は無く現地の方に実際に発音してもらった感想であるので参考程度にとどめる) |
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== 歴史 == |
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原産のアラバイがもととなる原始的なマスティフタイプの犬種。セントラル・アジア・シェパード・ドッグ([[セントラル・エイジアン・シェパード・ドッグ]])の近縁種。別の言い方でサゲ・クーチ(Sage kuchi=クーチ犬)とも言うが、それには幾つかのタイプがあるため敢えて言うなら山岳型クーチと言う位置づけであろう。 |
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なお、別名のSage kuchiはダリー語でsageは犬、kuchi(kuci)は遊牧民と言う意味である。 |
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主に護畜犬、番犬として使役されるが、闘犬としても使われている。 |
主に護畜犬、番犬として使役されるが、大柄で逞しい犬は闘犬としても使われている。 |
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紛争終結以後、アフガニスタンでは闘犬の人気が上がっており、比較的規模の大きな闘犬大会も開催されている。通常の闘犬では決着がついた時点で戦いは終わりとなるため、犬が死に至る事はまず無い |
紛争終結以後、アフガニスタンでは闘犬の人気が上がっており、比較的規模の大きな闘犬大会も開催されている。通常の闘犬では決着がついた時点で戦いは終わりとなるため、犬が死に至る事はまず無い(この辺りの事はyoutubeはじめ幾つかの動画があるので興味のある人は検索してみると良い) |
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しかし、村と村のいざこざの決着をつけるための闘犬はデスマッチであり、どちらかが死ぬまで闘わせる。また負けた方は戦いで死ななくても勝った方の犬の村の者によって殺される事が多い(この部分であるが、デズモンドモリスの犬種辞典に書かれてはいるが、この本自体が当てにならないので実際の所は不明とする) |
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1979年のソビエトのアフガニスタン侵攻以来の内乱のためその数は激減している |
1979年のソビエトのアフガニスタン侵攻以来の内乱のためその数は激減している。 |
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== 特徴 == |
== 特徴 == |
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マスティフの中では原始的な姿をしていて、マズルは長めでコートはなめらかなショートコートであるが山岳部の厳しい気候に適応した上毛と下毛を持つダブルコートである。セントラル・アジア・シェパード・ドッグやトルクメン・アラバイに非常に良く似ている。顎の力は強く、がっしりとした筋肉質の体つきをしていて、脚は太く長い。本来は垂れ耳、垂れ尾だが、現地では非常に短く断耳され、尾も根元から半分以内の長さに断尾される。毛色はブラックから明るいフォーンまで各色合いがあり、他には虎毛、斑。胸等に白い斑のある個体も多い。雄は60kg〜70kg台で体重80kgを越える個体もいる反面、雌は40kg〜50kg台(勿論大柄な個体もいるが少ない)と性差が大きい。飼い主やその家族に忠実な反面、防衛本能は強く制御が必要。 |
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== 出典 == |
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:『戦禍のアフガニスタンを犬と歩く』ローリー・スチュワート著、高月園子訳白水社 2010年、ISBN 978-4-560-08062-7 |
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:デズモンド・モリス著、福山英也監修『デズモンド・モリスの犬種事典』誠文堂新光社、2007年(この本に関しては余り当てにならないため精々参考程度にとどめる) |
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:Aryan Molossus - Khurasani Dog http://molosserdogs.com/m/articles/view/992-aryan-molossus---khurasani-dog |
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== 関連項目 == |
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2015年9月7日 (月) 18:57時点における版
アフガン・マスティフ(英:Afghan Mastiff)とは、アフガニスタン原産の番犬・闘犬用の犬種である。Aryan Mastiff、Aryan Molossus、Khurasani Dogとも言う。いずれも英語を母国語とする者がつけた名前である。現地ではSage kuchiなどと呼ばれている。
(Aryanの発音について:実際にはこの綴りは日本人には「アーリアン」に近い発音に聞こえる。パキスタン近辺のこの犬の繁殖者の発音ではどちらかと言うとアラヤンまたはアラヤーンに近い発音となる。なお、発音についての出典は無く現地の方に実際に発音してもらった感想であるので参考程度にとどめる)
歴史
原産のアラバイがもととなる原始的なマスティフタイプの犬種。セントラル・アジア・シェパード・ドッグ(セントラル・エイジアン・シェパード・ドッグ)の近縁種。別の言い方でサゲ・クーチ(Sage kuchi=クーチ犬)とも言うが、それには幾つかのタイプがあるため敢えて言うなら山岳型クーチと言う位置づけであろう。 なお、別名のSage kuchiはダリー語でsageは犬、kuchi(kuci)は遊牧民と言う意味である。
主に護畜犬、番犬として使役されるが、大柄で逞しい犬は闘犬としても使われている。
紛争終結以後、アフガニスタンでは闘犬の人気が上がっており、比較的規模の大きな闘犬大会も開催されている。通常の闘犬では決着がついた時点で戦いは終わりとなるため、犬が死に至る事はまず無い(この辺りの事はyoutubeはじめ幾つかの動画があるので興味のある人は検索してみると良い) しかし、村と村のいざこざの決着をつけるための闘犬はデスマッチであり、どちらかが死ぬまで闘わせる。また負けた方は戦いで死ななくても勝った方の犬の村の者によって殺される事が多い(この部分であるが、デズモンドモリスの犬種辞典に書かれてはいるが、この本自体が当てにならないので実際の所は不明とする)
1979年のソビエトのアフガニスタン侵攻以来の内乱のためその数は激減している。
特徴
マスティフの中では原始的な姿をしていて、マズルは長めでコートはなめらかなショートコートであるが山岳部の厳しい気候に適応した上毛と下毛を持つダブルコートである。セントラル・アジア・シェパード・ドッグやトルクメン・アラバイに非常に良く似ている。顎の力は強く、がっしりとした筋肉質の体つきをしていて、脚は太く長い。本来は垂れ耳、垂れ尾だが、現地では非常に短く断耳され、尾も根元から半分以内の長さに断尾される。毛色はブラックから明るいフォーンまで各色合いがあり、他には虎毛、斑。胸等に白い斑のある個体も多い。雄は60kg〜70kg台で体重80kgを越える個体もいる反面、雌は40kg〜50kg台(勿論大柄な個体もいるが少ない)と性差が大きい。飼い主やその家族に忠実な反面、防衛本能は強く制御が必要。
出典
- 『戦禍のアフガニスタンを犬と歩く』ローリー・スチュワート著、高月園子訳白水社 2010年、ISBN 978-4-560-08062-7
- デズモンド・モリス著、福山英也監修『デズモンド・モリスの犬種事典』誠文堂新光社、2007年(この本に関しては余り当てにならないため精々参考程度にとどめる)
- Aryan Molossus - Khurasani Dog http://molosserdogs.com/m/articles/view/992-aryan-molossus---khurasani-dog