コンテンツにスキップ

「利用者:Æskja」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
Æskja (会話 | 投稿記録)
m 白紙化
タグ: サイズの大幅な増減
Æskja (会話 | 投稿記録)
m en:Sadko 10:17, 24 June 2014‎ (UTC) を翻訳 ※準備中
1行目: 1行目:
[[ファイル:Sadko palekh.jpg|thumb|[[パレフ]]が描いたサドコ。]]
'''サドコ'''({{lang-ru|Садко}}、{{lang-en|Sadko}})は、中世[[ロシア]]の叙事詩「[[ブィリーナ]]」の登場人物である。彼は、[[ノヴゴロド]]出身の冒険家、商人であり、また[[グースリ]]の演奏家でもあった。

== 概要 ==
ある日サドコは、湖の岸辺でグースリを奏でていた。{{仮リンク|海の皇帝|ru|Морской царь}}がサドコの演奏を喜び、サドコを援助すると申し出た。サドコは、湖である種類の魚を獲れるか、地元の商人と賭をするように指示された。サドコが(海の皇帝から与えられたために)その魚を獲ったことから、商人は賭け金を払わなければならなくなった。その賭け金によってサドコは豪商となった。
[[ファイル:Ilya Repin - Sadko - Google Art Project levels adjustment 2.jpg|thumb|left|海底の王国でのサドコ。[[イリヤ・レーピン]]による。]]

サドコは新たに得た富を元手に海で商売をしたが、サドコと海の皇帝との間の契約に拠った、海の皇帝へ相応な敬意を返さなかった。皇帝はサドコの乗る船を海のただ中で止めた。サドコと船員達は、金で皇帝をなだめようとしたが、無益に終わった。船員達は、サドコに海に飛び込むよう強要した。海の皇帝の元で、サドコは彼のためにグースリを演奏した。皇帝は、サドコに新しい花嫁を与えた。助言に従い、サドコは長い釣糸で最も不適当な少女を捕らえ、彼女の傍らに横たわった。

サドコは岸で目を覚まし、彼の妻と再会した。

== 主題 ==
いくつかのヴァリアントでは、サドコは、船上の人々の間でくじ引きを行ない、海に投身するよう選ばれる。この、聖書にみられる[[ヨナ]]の物語に由来するモチーフは、広く行き渡った意匠である。たとえば、{{仮リンク|チャイルド・バラッド|en|Child ballad}}の57番、「[[:en:Brown Robyn's Confession|Brown Robyn's Confession]]<!--ブラウン・ロビンの告白-->」にも現れている<ref>{{cite book|first = Child|last = Francis James|title = The English and Scottish Popular Ballads''|volume = V. 2|page = 15|location = New York|publisher = Dover Publications|year = 1965}}</ref>。

== 翻案 ==
この物語は、19世紀に、スラブ主義運動 ([[:en:Slavophilia|Slavophilia]]) の高まりとともに数人の著述家に注目され、いくつかの派生作品の基礎となった。特筆すべき例は、[[アレクセイ・コンスタンチノヴィッチ・トルストイ]]<!--(1871年-1872年)-->による詩『サドコ』<ref>"A History of Russian Poetry", by Evelyn Bristol, 1991, ISBN 0-19-504659-5, [http://books.google.com/books?id=VxNgAAAAMAAJ&dq=sadko+tolstoy&q=sadko+&pgis=1 p. 149]</ref>と、[[ニコライ・リムスキー=コルサコフ]]によって制作された[[オペラ]]『{{仮リンク|サトコ|en|Sadko (opera)|label=サドコ}}』である。またリムスキー=コルサコフは、リブレット(歌劇の台本)も書いている。1953年には[[アレクサンドル・プトゥシコ]]が、オペラに基づく映画『{{仮リンク|サトコ|en|Sadko (film)|label=サドコ}}』を監督した。<!--以下、出典が無く翻訳見合わせ。A shortened and heavily modified American version of this film entitled ''The Magic Voyage of Sinbad'' was spoofed on [[Mystery Science Theater 3000]]. (The original version of the film is available on DVD from RusCiCo).-->

== 史実との対比==
サドコは、[[ヤロスラフ1世|ヤロスラフ賢公]]の暗喩として見ることができる。サドコによるノヴゴロドの人々の「リベレーション」は、ヤロスラフによる[[ノヴゴロド公国]]の建設に関連づけることもできる<ref>Robert Michell and Nevill Forbes, eds., ''Chronicle of Novgorod'' (London: Camden Series, 1914), 25.</ref>。サドコはまた、いくらかはソドコ・スィチニツ ({{lang-en-short|Sedko sitinits}}) にも基づいているかも知れない。その人物は、1167年にノヴゴロドのヂエチネツ(デティネツとも。都市の中核)内に石造りのボリス・グレブ教会を建設する際に後援したとして、『ノヴゴロド第一年代記』 (''{{lang-en-short|Novgorodian First Chronicle}}'') に名前を挙げられている<ref>Robert Michell and Nevill Forbes, eds., ''Chronicle of Novgorod'' (London: Camden Series, 1914), 25.</ref>。

== 脚注 ==
{{Reflist}}

== 関連項目 ==
* {{仮リンク|サドコ (音楽の絵)|en|Sadko (musical tableau)}}
* {{仮リンク|サトコ|en|Sadko (opera)}}
* {{仮リンク|ユラテとカスティティス|en|Jūratė and Kastytis}} - 類似したリトアニアの伝説

== 外部リンク ==
{{commons category|Sadoko}}

{{wikisource|1=ru:Садко (А. К. Толстой)|2=A. トルストイによる詩『サドコ』}}

* [http://www.artrusse.ca/Byliny/sadko.htm 『サドコ』]の「ブィリーナ」での版 {{en icon}}
* [http://russian-crafts.com/tales/sadko.html 散文での『サドコ』] {{en icon}}
* [http://www.surlalunefairytales.com/russian/oldpetersrussiantales/sadko.html ''Sadko''] {{en icon}} - 『Old Peter's Russian』の[[アーサー・ランサム]]による収録
* [http://librivox.org/old-peters-russian-tales-by-arthur-ransome/ ''Sadko''] {{en icon}} - librivox.org でオーディオブック化された、『Old Peter's Russian Tales』の[[アーサー・ランサム]]による収録

[[Category:文学の登場人物]]
[[Category:ヨーロッパの伝説の人物]]
[[Category:ノヴゴロド公国]]
[[Category:ロシアの伝承]]
[[Category:叙事詩]]
[[Category:ロシアの詩]]

2015年8月23日 (日) 10:44時点における版

パレフが描いたサドコ。

サドコロシア語: Садко英語: Sadko)は、中世ロシアの叙事詩「ブィリーナ」の登場人物である。彼は、ノヴゴロド出身の冒険家、商人であり、またグースリの演奏家でもあった。

概要

ある日サドコは、湖の岸辺でグースリを奏でていた。海の皇帝ロシア語版がサドコの演奏を喜び、サドコを援助すると申し出た。サドコは、湖である種類の魚を獲れるか、地元の商人と賭をするように指示された。サドコが(海の皇帝から与えられたために)その魚を獲ったことから、商人は賭け金を払わなければならなくなった。その賭け金によってサドコは豪商となった。

海底の王国でのサドコ。イリヤ・レーピンによる。

サドコは新たに得た富を元手に海で商売をしたが、サドコと海の皇帝との間の契約に拠った、海の皇帝へ相応な敬意を返さなかった。皇帝はサドコの乗る船を海のただ中で止めた。サドコと船員達は、金で皇帝をなだめようとしたが、無益に終わった。船員達は、サドコに海に飛び込むよう強要した。海の皇帝の元で、サドコは彼のためにグースリを演奏した。皇帝は、サドコに新しい花嫁を与えた。助言に従い、サドコは長い釣糸で最も不適当な少女を捕らえ、彼女の傍らに横たわった。

サドコは岸で目を覚まし、彼の妻と再会した。

主題

いくつかのヴァリアントでは、サドコは、船上の人々の間でくじ引きを行ない、海に投身するよう選ばれる。この、聖書にみられるヨナの物語に由来するモチーフは、広く行き渡った意匠である。たとえば、チャイルド・バラッドの57番、「Brown Robyn's Confession」にも現れている[1]

翻案

この物語は、19世紀に、スラブ主義運動 (Slavophilia) の高まりとともに数人の著述家に注目され、いくつかの派生作品の基礎となった。特筆すべき例は、アレクセイ・コンスタンチノヴィッチ・トルストイによる詩『サドコ』[2]と、ニコライ・リムスキー=コルサコフによって制作されたオペラサドコ』である。またリムスキー=コルサコフは、リブレット(歌劇の台本)も書いている。1953年にはアレクサンドル・プトゥシコが、オペラに基づく映画『サドコ』を監督した。

史実との対比

サドコは、ヤロスラフ賢公の暗喩として見ることができる。サドコによるノヴゴロドの人々の「リベレーション」は、ヤロスラフによるノヴゴロド公国の建設に関連づけることもできる[3]。サドコはまた、いくらかはソドコ・スィチニツ (: Sedko sitinits) にも基づいているかも知れない。その人物は、1167年にノヴゴロドのヂエチネツ(デティネツとも。都市の中核)内に石造りのボリス・グレブ教会を建設する際に後援したとして、『ノヴゴロド第一年代記』 (: Novgorodian First Chronicle) に名前を挙げられている[4]

脚注

  1. ^ Francis James, Child (1965). The English and Scottish Popular Ballads. V. 2. New York: Dover Publications. p. 15 
  2. ^ "A History of Russian Poetry", by Evelyn Bristol, 1991, ISBN 0-19-504659-5, p. 149
  3. ^ Robert Michell and Nevill Forbes, eds., Chronicle of Novgorod (London: Camden Series, 1914), 25.
  4. ^ Robert Michell and Nevill Forbes, eds., Chronicle of Novgorod (London: Camden Series, 1914), 25.

関連項目

外部リンク