蕭大器
蕭 大器（しょう だいき、523年 - 551年）は、南朝梁の皇太子。哀太子。字は仁宗。
経歴
簡文帝蕭綱の長男として生まれた。母は王霊賓。523年（普通4年）5月丁酉に生まれた。532年（中大通4年）、宣城郡王に封じられ、食邑2000戸を受けた。まもなく侍中・中衛将軍となった。538年（大同4年）、侍中のまま使持節・都督揚徐二州諸軍事・中軍大将軍・揚州刺史に任じられた。
548年（太清2年）10月、侯景が建康に侵攻すると、大器は台内大都督に任じられた。549年（太清3年）5月、父の簡文帝が即位した。6月丁亥、大器は皇太子に立てられた。551年（大宝2年）8月、侯景が簡文帝を廃位し、大器を殺害しようとした。侯景が大器を召し出したとき、大器は『老子』を講義していたところだった。大器は顔色を変えず、おもむろに「長らくこのことは知っていた。その遅いのを嘆くのみ」と言った。刑吏は衣の帯で絞殺しようとしたが、大器は「これでは殺されてやることができない」と言って、旗竿の下繩を指さして、それで絞殺するよう指示した。享年は29。552年（承聖元年）4月、哀太子と追諡された。