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粉青沙器(ふんせいさき)は、韓国などで鉄分の多い陶土に肌理細かい白土釉で化粧掛けを施し、全体的に灰青色を帯びた陶磁器のこと。もとは、粉粧灰青沙器の略語。
歴史
- 14世紀末ころ、衰退しはじめた高麗青磁を母体に製造が始まる。
- 白磁に似た表面のため白磁の生産に移行する中で、吸収され衰退した。
- 日本では、三島手、刷毛目などの形で存続した。
特徴
白磁は今のソウルに近い中央の官窯で主に造られたのに対し、粉青沙器は、中央から比較的離れた地方官窯で、あるいは民窯でその地方の特色を生かして自由に造られた。このことが紋様などに大きく影響しているとされている。
種類
- 粉青砂器象嵌文(粉青象嵌)
- 粉青砂器印花文(粉青印花)
- 粉青砂器彫花文(粉青線刻)
- 粉青砂器剥地文(粉青掻落)
- 粉青砂器鉄文(粉青鉄絵)
- 粉青沙器刷毛目(刷毛目)
- 粉青沙器粉引(粉引)
外部リンク