湯熨斗

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

2013年9月23日 (月) 11:29; NOBU (会話 | 投稿記録) による版 (カテゴリ)(日時は個人設定で未設定ならUTC

(差分) ← 古い版 | 最新版 (差分) | 新しい版 → (差分)

湯熨斗(ゆのし)は、布地湯気に当ててしわなどを伸ばすことである。

概要[編集]

繊維組織のなかに湯気を通過させることによって、一時的に繊維をやわらかくして服の皺や縮みをのばして、幅をそろえてそのまま冷やしてかたちを整える方法。

新しい反物、あるいは解き洗いしたものなどの幅出し、艶出し、あるいは毛糸の癖直しなどのために行なわれる。お召しや縮緬類の皺(しぼ)織物の蒸気仕上げもこう呼ばれる。

かつては家庭ではその方法は、反物はそのまま、解き洗いしたものは身頃およびをそれぞれ「わ」にして、円棒をわのなかに通し、布地を蒸気に当てながら円棒を持って適度に布地を張り、両手の親指で広げながら、下から上に回転させつつ、幅を平均に伸ばして仕上げていた。半衿などの小物は両端に円箸を入れて行なった。器具はブリキ製の漏斗を逆さまにしたようなものであった。小物の場合は、やかんの注ぎ口から出る湯気を用いることもあった。

関連項目[編集]