湯地孝

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湯地 孝(ゆち たかし、1900年6月26日 - 1973年3月10日)は、日本近代文学研究者。

経歴[編集]

第一高等学校を経て、1925年東京帝国大学文学部国文科卒。1926年、卒業論文を『樋口一葉論』として刊行し、以後片岡良一とともに近代文学研究に先鞭をつける。「たけくらべ」の末尾における美登利の変貌を、初潮ゆえと論じたのは孝が最初である。1950年4月、開学して間もない山梨大学に着任。同大学の近代文学文庫は湯地の提案により設立された。1961年(昭和41年)退官。その後は、青山学院大学教授、淑徳大学学長を務めた。

著書[編集]

  • 『樋口一葉論』〈国文学研究叢書〉至文堂、1926年。
  • 『日本近代詩の発達』不老閣書房、1928年。
  • 『最新研究現代文の解釈』山海堂出版部、1930年。
  • 『新撰現代文集成』片岡良一共編、武蔵野書院、1932年。
  • 『明治大正文学の諸傾向』積文館、1933年。
  • 『現代文学鑑賞原論』山海堂、1937年。

親族[編集]