浄化槽管理士

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。Y.T (会話 | 投稿記録) による 2022年2月6日 (日) 21:52個人設定で未設定ならUTC)時点の版 (加筆)であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

浄化槽管理士(じょうかそうかんりし)は浄化槽法に基づく、浄化槽管理士資格試験の合格者もしくは浄化槽管理士講習修了者に付与される国家資格である。なお、浄化槽管理士は、浄化槽技術管理者講習の受講資格が与えられる。

概要

本資格の国家試験および講習の実施機関は、「財団法人 日本環境整備教育センター」が指定を受け実施している。

受験・受講資格

  • 学歴、実務経験一切問わない。

国家試験

  • 10月の日曜日(概ね中旬から下旬)に宮城・東京・愛知・大阪・福岡で行われる。試験代は20,200円だが、他に振込み手数料、申請書を取り寄せる際の送料、自分宛に受験票を送るための切手代や証明写真代等が別途必要になる。

国家試験時の試験問題

  • 試験問題は下記の国家試験科目に関する内容より出題される。試験時間は午前と午後に分かれ、午前が2時間30分(10時00分~12時30分)、午後が2時間30分(14時00分~16時30分)だが、それぞれ開始60分後に退席が可能である。問題数は100問(午前50問+午後50問)の五択で、マークシート方式。
  • 後述の認定講習考査に比べると選択肢も問題数も多くなり、浄化槽に対する非常に多くの知識が問われる。

国家試験科目

  • 試験科目ごとの最低得点は規定されておらず、午前に1~4、午後に5~7がまとめて出題される。
  1. 浄化槽概論 - 10問程度
  2. 浄化槽行政論 - 10問程度
  3. 浄化槽の構造及び機能 - 20問程度
  4. 浄化槽工事概論 - 10問程度
  5. 浄化槽の点検、調整及び修理 - 30問程度
  6. 水質管理 - 10問程度
  7. 浄化槽の清掃概論 - 10問程度

国家試験結果通知

  • 試験終了後2ヶ月以内に(詳細な日付は受験日に説明される)、合格者の受験番号を官報、財団法人日本環境整備教育センターの掲示場及びホームページにおいて発表するとともに、郵送により合格者に合格証書を交付し、不合格者には不合格の旨を通知する。
  • 令和3年度の受験申請者数1,175人のうち受験者は1,034人で、受験率88.0%、うち合格者数は215人で、合格率は20.8%となっている。
  • 合格基準点は午前午後の総得点で判定され、65点以上/100点満点である。難易度調整により若干上下することがある。

認定講習

  • 期間は13日間で遅刻、早退、欠席は一切認められない。午前と午後それぞれ出席の確認が行われる(日程については財団法人日本環境設備教育センター、社団法人全国浄化槽団体連合会に確認。講習料は129,700円)。近年においては、浄化槽管理士試験が難しいため、講習終了により免状を申請する者が圧倒的に多い。

認定講習科目

  • 第1章 浄化槽概論
  • 第2章 浄化槽行政概論
  • 第3章 浄化槽の構造及び機能
  • 第4章 浄化槽工事概論
  • 第5章 水質管理の意義と実際
  • 第6章 処理方式保守点検、機能評価及び管理技術
  • 第7章 修理、改善及び変更工事
  • 第8章 清掃概論
  • 第9章 衛生・安全対策

認定講習時の考査

  • 問題は講習に使用されるテキスト(浄化槽の維持管理)より出題。講習の初日に配布される。試験時間は2時間30分で、開始30分後に退席可能である。問題は40問の四択でマークシート方式である。近年は難しくなり、合格率80%前後である。なお、再考査は合否発表後3年以内なら、なんどでも受験可能であるが、再試験の合格率は、20%から30%である。

外部リンク