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教皇マルチェルスのミサ曲

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教皇マルチェルスのミサ曲(きょうこうマルチェスのミサきょく、Missa Papae Marcelli)は、ジョヴァンニ・ダ・パレストリーナが作曲したミサ曲

演奏時間

約27分。

概要

多くのミサ曲と同様に、キリエ、グローリア、クレド、サンクトゥス/ベネディクトゥス、及びアニュス・デイで形成される6声体の合唱曲。ジョセフォ・ザルリノはこの曲を16世紀の典型的な声部進行による作品と評しているが、これはパレストリーナだけに限った問題ではない。トレント公会議によってつくられた厳しい制約をパスした代表作と信じられている。しかし、パレストリーナ本人だけがそのような作曲意図を持ったのではない。作曲経緯は不明瞭だが、今日まで数多くの合唱団によって歌い継がれている名作の一つであることは疑いが無い。

かつてピリオド唱法が存在していなかった時代、モダンと同じように修正した平均律で不気味に響き、そのレヴェルで音盤化がなされていたが、2010年代の今日では当時の唱法を可能な限り参照し、非常にクリアなピタゴラス音律を響かせる団体の方が多い。

参考文献

  • Lockwood, Lewis, et al. "Palestrina". Grove Music Online, 2001 (subscription required).
  • Burkholder, J. Peter, Grout, Donald J., and Palisca, Claude. A History of Western Music. Norton, 2006, p. 220.
  • Monson, Craig. "The Council of Trent Revisited". Journal of the American Musicological Society 55 (2002), pp. 1-37.