持久力

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。AvocatoBot (会話 | 投稿記録) による 2011年10月24日 (月) 12:36個人設定で未設定ならUTC)時点の版 (r2.7.2) (ロボットによる 追加: ca:Resistència física)であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

日常的に使われる持久力(じきゅうりょく)という語は人や事柄の粘り強さを意味するが、スポーツ科学は持久力疲労に抵抗する有機体能力と考える。具体的にいえば、できる限り長時間一定の負荷(例えば疾走速度)を維持できる能力だとするのである。以下では、スポーツ活動に関わる持久力概念について述べる。

運動能力の一つとしての持久力

 持久力は、筋力(パワー)、瞬発力(スピード)、調整力(コーディネーション)、柔軟性(可動性)と並ぶ独立した一つの基本的な運動能力とされている。もちろん、スポーツ種目ごとにこれら基本的な能力の重要性の度合いは違ってくる。長距離走者ならばその人の持久的な能力が何より重要だが、バレエダンサーならばその人のコーディネーションあるいは柔軟性が重要となることである

持久力の種類

 持久力をトレーニングするとなると、持久力を便宜的に分類することが必要になる。その区別は、例えば以下のような基準にしたがって行われる。

  • 持久的な負荷が作用する筋群がどのくらいあるか
    • 全身持久力・・・より全身に負荷が作用している場合(ランニング、バイアスロン、水泳など)。
    • 局所持久力・・・身体の特定の部分に対してより負荷が作用している場合(ボクシングでガードを維持する腕の運動など)。
  • どのようにしてエネルギー供給がなされているか。
    • 有酸素的なエネルギー供給・・・基本的にゆっくりとしている運動を持続させる場合(大まかに言うと長距離走のような運動)。
    • 無酸素的なエネルギー供給・・・激しい動きを持続させる場合(ボクシングでジャブやストレートなどのパンチを連打する運動など)。
  • どのような状態で筋に負荷が作用するか
    • 動的な状態で作用する・・・筋の働きが動作となって現れる(例:スピードスケート)
    • 静的な状態で作用する・・・筋の働きが姿勢維持となって現れる(例:アーチェリー)

 上記のような分け方とは別に、以下のようなものもある。

  • 持久力を競う競技を時間という次元で区別する
    • 短時間持久力
    • 中時間持久力
    • 長時間持久力
  • 持久的パフォーマンスを能力の違いで区別する
    • スピード持久力
    • 筋持久力

有酸素的な持久力

無酸素的な持久力

トレーニング方法

持久力に対応した栄養摂取

持久力を発揮するための栄養摂取法としては、 カーボ・ローディング(Carbohydrate Loading)がある。カーボ・ローディングは、運動エネルギーとして効率よく利用されるグリコーゲンを体内に最大限に貯蔵することで、栄養面から高い持久力を得ることを目的に行われる。

カーボ・ローディングの例
大会(試合)日を基準とした時期 運動量 食事 備考
約1週間前~4日前 減らす 通常(混合食) 体内グリコーゲンを維持
3日前 減らす 高炭水化物 体内グリコーゲンを蓄積
2日前~前日 減らす・休む 高炭水化物 体内グリコーゲンを蓄積

関連項目

外部リンク