中心位
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中心位(ちゅうしんい)とは、上下顎の位置関係を示す歯科専門用語である[1]。定義の変遷により、多くの異なった定義を持つため、専門用語として不適切であるとの意見もある[2]。
定義の変遷
窩頭が最後退位にある時の顎位とビバリー・マッカラムにより定義された中心位は、その後、後上方位(Granger)、最後上方内側(Stuart)と変化した後、Celenzaは前上方位が好ましいとするなど、中心位の定義は変遷しており、Glossary of Prosthodontic Terms. 7th edition 1999.においては、七種類の定義が記載されている[3]。現在でもまだ定義の結論は出ておらず[4]、使用する人により定義が異なることもあるために混乱の原因となっており[3]、専門用語として不適切であるという意見もある[2]が、日本補綴歯科学会用語検討委員会は適当な代替用語が未確定であることを理由に用語集より削除を行なっていない[2]。
脚注
参考文献
- 日本補綴歯科学会 編『歯科補綴学専門用語集』(第3版第3刷)医歯薬出版、東京都文京区、2011年2月20日。ISBN 978-4-263-45627-9。
- 古谷野潔、市来利香、築山能大『入門 咬合学』(第1版第3刷)医歯薬出版、東京都文京区〈補綴臨床Practice Selection〉、2008年11月20日。ISBN 978-4-263-46400-7。</ref>
- 丹羽克味『入門 咀嚼と咬合』(第1版第1刷)学建書院、東京都文京区、2009年11月1日。ISBN 978-4-7624-0670-6。