丘力居
丘力居（きゅうりききょ、生没年不詳）は、中国の後漢末期の人物。烏丸族の大人（単于）。子に楼班。『後漢書』烏丸伝に記されている。
生涯
168年の時点では丘力居は遼西郡を支配する烏丸族の大人（酋長）で、5000を超える集落を支配下に置いていたと紹介されている。上谷には難楼があり、9000を超える集落を支配下においてそれぞれが王を称していたらしい。後漢の勢力が衰退すると、この勢力を背景にして幽州や青州などに何度も侵攻した。
187年には、中山太守の張純と張挙の反乱に乗じてこれと手を結び、さらに後漢の領土を侵食しようとした。
しかし、後漢の宗室の一人で名声が高かった劉虞が幽州刺史として赴任すると、劉虞を慕う丘力居らは通訳の使者を出して、恭順の意を示そうとした。
このとき、劉虞を妬む公孫瓚に使者を殺害されるなどして交渉を妨害されたが、引き続き丘力居は劉虞に恭順し、烏丸の庇護を受けられなくなった張純は逃亡し、殺害された。