ヤマハ・GX-1 (エレキギター)
GX-1(ジーエックス・ワン)は、ヤマハが開発・発売した、エレクトリックギターである。
概要
スタインバーガーにオマージュを受けた、ヤマハ製のギター。 スタインバーガーのヘッドレスギターとは一線を画し、専用弦を必要としない機構となっている。
メイプル+マホガニーの3ピース24フレット仕様のスルー・ネックにマホガニーのボディ材がつけられている。 太目のフレットが打たれた指板はエボニーでフラットなタイプ。 2.8kgの超軽量ボディ。スタインバーガーと違いいたって普通のウッドマテリアルが使われているので木材の質感を消す為か分厚い塗装がされている。
最大の特徴はクイックチューニング・アジャスタブル・テールエレベーターと長い名前が付けられた、チューニング・マシンを一体化した新開発のトレモロ・システム(簡単に言えばFRTのファインチューナーを大型化したものであり全く新しいコンセプトの機構のものではない)である。ブリッジ下を大きくザグッてアーム・アップも可能であるがブリッジ後部に取り付けられたブロックを上下させることによりフローティングとフィッティングが選択できる。
PUはスピネックスのSGX-ICで外から見えるPUカバーは単なるフタであり、PU自体とは一体化していない。一部広告にはフルカバードPUなんて表記していたものも見かけたがこれは全くのデタラメで、カバーを外して見るとバーポールピースタイプのPUがボディに固定もされていない。PUの下にスポンジを入れてPUカバーに下から押し付けてあるだけのかなり安っぽい設計である。経年変化でスポンジが縮んでしまうとPUの高さ調整はできなくなる(小学生の夏休み工作レベルの設計)。
コントロール部は3WAYセレクター、1ボリューム、1トーンとシンプルだがトーン・ノブはプッシュ&プッシュのヤマハお得意のバイサウンドスイッチとなっている。
サウンドはSG-2000同様のスピネックスPU+スルーネックの常道で平坦な味気ないもの。
仕様
- 発売月 1986年10月
- 販売終了年:1988年
- 発売時価格:120,000円
- 主な仕様:ボディ/ネック構造 スルーネック
- スケール:648mm
- 指板:ストライプドエボニー
- フレット数:24
- ボディ:マホガニー
- ネック:メイプル+マホガニー(3重構造)
- ペグ:ブラック仕上げ
- ブリッジ:Quick Tuning, Adjustable Tail Elevator
- ピックアップ:SGX-1C"SPINEX"×2
- ピックアップスイッチ:3PセレクターSW
- コントロール:1ボリューム、1トーン
- カラー:ブラック
- 重量:2.8kg
非売品のホワイトボディーモデルGX-2が存在する。