マグダラのマリア (サヴォルド)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。ヨシオカ・トオル (会話 | 投稿記録) による 2021年9月14日 (火) 02:28個人設定で未設定ならUTC)時点の版 (カテゴリの追加)であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

『マグダラのマリア』
イタリア語: Maria Maddalena
英語: Mary Magdalene
作者ジョヴァンニ・ジローラモ・サヴォルド
製作年1535年から1540年頃
種類カンヴァス上に油彩
寸法89,1 cm × 82,4 cm (351 in × 324 in)
所蔵ナショナル・ギャラリー (ロンドン)

マグダラのマリア』(伊:Maria Maddalena)は、イタリアルネサンス期の画家、ジローラモ・サヴォルドによる1535-1540年頃の油彩画である。現在、ロンドン・ナショナル・ギャラリーに所蔵されている。1978年に同美術館に購入された[1] [2]

サヴォルドはブレシアの出身だが、主にヴェネツィアに住んでいた。修業時代のことはほとんど知られていないが、ネーデルラント絵画、レオナルド・ダ・ヴィンチジョルジョーネの作品に親しんでいたことは疑いえない[3]

作品は一般的に、ヴェネツィアの民間依頼者の間で人気があったマグダラのマリアに関する、一連の4点の絵画の最初のものであると考えられている。主題はヨハネによる福音書 (20:1) に基づき、マグダラのマリアがキリストの墓を訪れて、墓室をふさぐ石が外されているのを見つけた場面である。背景に比して、異様に大きく、重量感のあるマグダラのマリアは、微妙な光と対比されている。マグダラのマリアのアトリビュートである香油の壺は、画面左下に描かれている。パレスティナにあるはずのキリストの墓は、ラグーナ (潟) の向こうに見えるヴェネツィアに移動している。ロンドンのナショナル・ギャラリーにある本作は、「白い布に身を包んだ美しいマグダラのマリア」と記されている[3]

同主題の他の3点は以下の所蔵である。

3点のバージョン

脚注

  1. ^ (イタリア語) Pierluigi De Vecchi ed Elda Cerchiari, I tempi dell'arte, volume 2, Bompiani, Milano 1999. ISBN 88-451-7212-0
  2. ^ Catalogue entry”. 2021年9月9日閲覧。
  3. ^ a b 『ナショナル・ギャラリー・コンパニオン・ガイド』、2004年刊行、154項 ISBN 1-85709-403-4 2021年9月9日閲覧
  4. ^ Catalogue entry” (イタリア語). 2021年9月9日閲覧。
  5. ^ Catalogue entry”. 2021年9月9日閲覧。
  6. ^ Michael Calder, Savoldo's Magdalene: "True Reformations Are Internal"”. 2021年9月9日閲覧。