ブロノポール

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ブロノポール
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識別情報
CAS登録番号 52-51-7 チェック
ChemSpider 2356 チェック
UNII 6PU1E16C9W チェック
KEGG D01577 チェック
ATC分類 QD01AE91
特性
化学式 C3H6BrNO4
モル質量 199.989 g/mol
外観 結晶 / 結晶性粉末 グレードによって白色から薄黄色
融点

130 °C

沸点

140 °C (decomposes)

特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

ブロノポール(Bronopol)は殺菌剤防腐剤として用いられる化合物。IUPAC名は2-ブロモ-2-ニトロプロパン-1,3-ジオール。

常温ではほぼ無色の結晶。イギリスの薬品会社ブーツ社により1960年代に開発された。毒性が低く、低濃度でも各種細菌に高い抗菌効果を示すことから、医薬品化粧品の防腐剤として広く使われるようになり、さらに工業用品の防腐や工業用水・冷却水の殺菌などの用途も広がった。

比較的安定だが、分解するとホルムアルデヒド亜硝酸イオンを放出し、亜硝酸イオンはアミンと反応すればニトロソアミン発癌性を有するとされる)が発生することがありうる。これらのことから1980年代には各国で日用品への規制が厳しくなったが、現在でも工業用途のほか、魚卵の感染症防止用(動物用医薬品[1]などに広く使われている。

  1. ^ 食品安全委員会第18回動物用医薬品専門調査会