ハイネの和公式

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。2402:6b00:5609:ef00:911b:9dd4:b068:8c86 (会話) による 2018年11月12日 (月) 07:54個人設定で未設定ならUTC)時点の版であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

ハイネの和公式(ハイネのわこうしき、Heine's summation formula)はガウスの超幾何定理q-類似である[1]。ドイツの数学者エドゥアルト・ハイネに因む。ハイネは19世紀中頃に超幾何級数q-類似の研究を行った[2]

内容

ガウスの超幾何級数

に対し、その q-類似は

で定義される。但し、ポッホハマー記号

q-ポッホハマー記号

を用いた。 このとき、次の関係式をハイネの和公式と呼ぶ。

これはガウスの超幾何定理

q-類似となっている。

ハイネの和公式は、次のハイネの変換式(Heine's transformation)から導くことができる。

証明

ハイネの変換式はq二項定理から導かれる。

ハイネの和公式はハイネの変換式にを代入することにより得られる。

出典

  1. ^ Wolfram Mathworld: q-Hypergeometric Function
  2. ^ G. E. Andrews (1986), chapter 2

参考文献

書籍

  • Andrews, George E. (1986). q -Series: Their Development and Application in Analysis, Number Theory, Combinatorics, Physics and Computer Algebra. American Mathematical Society. ISBN 978-0821807163