ノーランド・カレッジ

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ノーランド・カレッジ( Norland College)は、1892年、エミリー・ワードにより創立された乳幼児ケア(保育)と教育の専門職養成のための高等職業教育機関である。 ノーランドの卒業生は、ナニー(ベビーシッターと区別して用いられる、教育ベビーシッターという訳語が当てられることもある)という呼称や育児室担当の保育者、その他ありとあらゆる幼児教育の現場で世界中で活躍している。 この学校の歴史の中で、この学校はイギリス中、その所在地を転々としてきた。ケント州のシスルハースト、ハンガーフォード、そして今の所在地であるサマーセット州のバースである。 もともとこの大学は、幼児のためのデイケアときちんとしたしつけと、それに加えてナニーの養成教育を行っていた。現在、バースにあるこの大学では、保育所はなく、ナニーの養成課程のみになっている。

課程には、修士課程(hons、オナーズの意)とインターネット利用の学部コースもある。いずれもグローセスターシャー大学との提携運営になっている。「ナニー」という国家資格は存在しないが、ノーランドカレッジで「ノーランド・ディプロマ」を取得して卒業した人が、ナニーを名乗ることが出来る。[1]

歴史

1981年、2月、BBCが当時のノーランド校のカリキュラムの様子についてドキュメンタリを制作した。1999年2月には、初めての男性ナニー学生が、入学した。これは1892年の創立以来初めてのことであった。

旅客飛行機の中で乳幼児を世話するいわゆるスカイ・ナニーが導入されたのは、2006年のことである。 2005/6年には、ナニー養成学校の記録映画が、ノーランド・カレッジを舞台に1年間にわたって撮影された。 これは15回のエピソードからなり、2007年10月、イギリスではディスカバリーチャンネルとヘルスチャンネルで放送された。 バースのノーランド・カレッジは、2009年の夏に乳児院を開設した。

参考文献

  • Penelope Stokes, Norland: The Story of the First One Hundred Years, Publ: The Norland College, 1992.
  • 秋島百合子メリー・ポピンズは生きているー現代英国ナニー事情』朝日新聞社 1991年
  • 椨端希子(たぶみきこ)「イギリスにおける保育専門職の形成」岩崎次男編『幼児保育制度の発達と保育者養成』玉川大学出版部 1995年
  • 椨端希子「ナニーの話」石川道夫・田辺稔編『ケアリングのかたち』中央法規出版 1998年

関連項目

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トリビア

  • 作家のフレデリック・フォーサイスは、第二次世界大戦中の1940年5月、1歳8ヶ月でこの学校の校長に5ヶ月間預けられた。学生たちの実習の相手役として[2]
  • 高口里純の『紅のメリーポピンズ』の主人公吏糸双葉(りいとふたば)は、ノーランド・カレッジ出身のスーパーナニーという設定になっている。

脚注

  1. ^ Courses at Norland College”. Norland College. 2011年2月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2010年8月9日閲覧。
  2. ^ フレデリック・フォーサイス『アウトサイダー 陰謀の中の人生』角川書店 2016年 p.20-21

外部リンク