クリケット (ダーツ)

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クリケットのスコアカード

クリケット: Cricket)は、ダーツゲームのひとつである。チェイス: Chase)、ミッキーマウス: Mickey Mouse)という別名があるほか、The Gameと呼ばれることもある。

概要

クリケットとは2人以上で行う陣取りゲームである。

ダーツにおけるクリケットゲームは、公式競技として行われる01 ゲームとともに、頻繁にプレイされるゲームのひとつである。

ソフト・ティップ・ダーツでの状況

ソフト・ティップ・ダーツでは、ほとんどの試合で01ゲームとともにセットが編成されており、公式競技になっている。 クリケットのみのトーナメントもある。

スティール・ティップ・ダーツでの状況

スティール・ティップ・ダーツでも、特にアメリカ合衆国では盛んである。 合衆国のダーツ団体であるアメリカン・ダーツ・オーガニゼイション (ADO) が開催するイヴェントでは、01形式とクリケット形式の両トーナメントが行われている場合が多い。 参加人数については、クリケット形式が、01形式をしばしば上回っている[1]

一方、イギリスの団体であるプロフェッショナル・ダーツ・コーポレイション (PDC) やブリティッシュ・ダーツ・オーガナイゼイション (BDO) が開催するトーナメントは、両形式を行うという習慣はないが、PDCが、合衆国で開催していたイヴェントであるラスベガス・デザート・クラシックでは、クリケット形式のトーナメントも開催された年もある[2]。 また、2010年、PDCは、合衆国でワールド・クリケット・チャンピオンシップを開始した[3]

ルール

ダーツのクリケットゲームは様々なバリエーションが存在する。このセクションで記す最も一般的なクリケットゲームでは、得点に関係するターゲットナンバーは15から20の数字とブルだけである。それ以外のナンバーは得点に関係しない。

プレイヤーがターゲットナンバーのエリアに3本のダーツ(トリプルは3本、ダブルは2本に換算される)を入れた時点でそのエリアを自身の陣地(オープン)とすることが出来る。この自身の陣地となったエリアに更にダーツを入れることで得点として加算される。この場合、各ナンバーの数字分の得点が加算される。(20をオープンした場合、以後1本入れる毎に20点となる。)参加している全プレイヤーが同じナンバーを陣地としたエリアは無効となり、ダーツを入れても得点は加算されなくなる。なお、あるエリアを陣地とすることをクローズ(: Close)、更にダーツを入れることをプッシュ(: Push)、全プレイヤーが陣地とし、無効となることをキル(: Kill)と言う。ルールによっては、200点以上の点差がついた場合、リードした側はそれ以上得点できなくなる。これをオーバー・キル(: Over Kill)と言う。全てのエリアをクローズしたプレイヤーが最も高い得点を取った時点でそのプレイヤーの勝利となるが、ソフトダーツではラウンド制限も存在(通常15または20ラウンド)するため、最終ラウンドが終わった時点で最も得点の高い場合も(クローズの数に関わりなく)勝利となる。

先にエリアをクローズしたプレイヤーだけがそのエリアから得点を得られるため、基本的に後攻は先攻よりも得点の低いナンバーからしか得点できない。そのため先攻が有利となる。

スコアカードの記入方法は、1本目を入れた時に「/」と記入し、2本目を入れた時に「\」を書き加え「×」、クローズした時には「×」に更に「○」を書き加える。

バリエーション

カット・スロート

カット・スロート(: Cut Throat)は、3人以上で行われる、得点計算が変化するバリエーションである。ルールは一般的なクリケットと同一である。

一般的なクリケットでは、得点計算はプッシュした時に自身に加算されるが、カット・スロート・ゲームにおいてはプッシュしたエリアをクローズしていない他のプレーヤー全員に加算し、得点が最も低いプレーヤーが勝利するルールである。他のプレーヤーによる得点加算が行われるため、戦略がより複雑となる。

ヒドゥン・クリケット

ヒドゥン・クリケット(: Hidden Cricket)は、一般的なクリケットとルールや勝利条件は全く同一であるが、どのナンバーがターゲットなのかわからなくなっているバリエーションである。この為、運が絡む上、他のプレーヤーがあるエリアをクローズした場合に安易に他のエリアを取りにいけなくなるなど、戦略性が変化する。なお、オープン・ボーナス(: OPEN BONUS)として、どのナンバーがターゲットなのかを発見したプレーヤーには得点が加算される特別ルールもあることがある。

ランダム・クリケット

ランダム・クリケット(: Random Cricket)は、一般的なクリケットとルールや勝利条件は全く同一であるが、どのナンバーがターゲットであるのかが変化するバリエーションである。ヒドゥン・クリケットとは違い、どのナンバーがターゲットであるのかは明示されているが、1マークされるまでラウンドごとに変化し続ける。この為、低い数字の時に偶然入ってしまうことがあるなど、戦略性が変化する。なお、ワイルドカード・クリケット: Wildcar Cricket)と呼ばれることもある。

クリケット・カウント・アップ

クリケット・カウント・アップ(: Cricket Count Up)は、15から20とブルのみを対象にしたカウント・アップである。クリケットの練習として行われる。

参照・注釈

外部リンク