ギットウィルギオーツ

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ギットウィルギオーツ(英語表記:Gitwilgyoots)は、カナダブリティッシュコロンビア州ツィムシアン・ネイションの14部族のうちのひとつである。

また、かつてスキーナ川下流域におり、現在はラッカラームス(別名、ポートシンプソン)に居住して「ツィムシアン9部族連合」を形成している9部族のひとつでもある。ギットウィルギオーツの名は「昆布の地の人びと」という意味である。彼らの伝統的なテリトリーにはスキーナ川の河口の周囲の地区が含まれている。ハドソン湾会社がラッカラームスに砦を建設した1834年以降、彼らはそこに拠点を移している。

ギトウィルギオーツ部族の首長権は、Saxsa'axtという称号と共に世襲される。人類学者のヴァイオラ・ガーフィールドの1938年の記録によると、Saxsa'axtの当時の所有者は、母系相続の規則にしたがって、自身の母の兄弟からそれを相続し、30年以上もその地位にあったという。1930年代には、Saxsa'axtのイエは、ラッカラームスにおいて最大のイエ集団(拡大母系家族)であった。人間のかたちをしたグリズリーを表現したこのイエに属するトーテムポールが、1870年代に立てられ、原形をとどめないほどに朽ちてはいたものの、1930年代頃まではまだ建っていた。

ウィリアム・ベイノンの1935年の記録によると、ラッカラームスのギットウィルギオーツ部族には49人のギスプドワダ(オルカ・クラン)(22人のSaxsa'axtのイエを含む、3つのイエ集団)、1人のガナーダ(ワタリガラス・クラン)、10人のラッキブー(オオカミ・クラン)(1つのイエ集団)、23人のラクスギーク(ワシ・クラン)(1つのイエ集団)からなっていた。

書誌[編集]

  • Garfield, Viola E. (1939) "Tsimshian Clan and Society." University of Washington Publications in Anthropology, vol. 7, no. 3, pp. 167-340.