カオス・コンピュータ・クラブ

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CCCの旗

カオス・コンピュータ・クラブ(Chaos Computer Club)とは世界で最も規模が大きく、最も有力なハッカー集団の1つである。 彼らはドイツベルリンに拠点を置いており、現在、3,000人以上のメンバーが在籍する巨大な組織である。

概要

カオス・コンピュータ・クラブ(以下、CCC)の創立はハッカー界では伝説的なcDc(カルト・オブ・ザ・デッド・カウ)よりも3年早い1981年で、政府による「より多くの情報透明化、知る権利および人権の保全」を求めている。 また、彼らはハッカー独特の倫理感を支持した上で、人々のためにあらゆるコンピュータや技術的なインフラへの自由なアクセスを守ることを目標としている。すなわち、彼らはホワイトハット・ハッカー英語版の集団であるとも言える。

CCCが世界的に有名になったきっかけは、彼らがある銀行のコンピュータネットワークに侵入し、オンラインアカウントのID・パスワードを取得、見事現金を得るのに成功するという事件だった。その事件の翌日、彼らは得た金を銀行に返却した。

2008年3月に、CCCは電子パスポートなどに使用されるドイツの個人識別装置用の生態認証データの使用について異議を申し立てるため、ドイツのある大臣の指紋を入手して、それを一般に公開した。これが物議を醸し、CCCはもはや不動の存在となった。

彼らは毎年"カオス・コミュニケーション・コングレス(CCC)"というコンベンションを開催している。これはヨーロッパでは最大級のハッカー・カンファレンスで、毎年4500人ほどの関係者が訪れる。

他にも、CCCは「ダーテンシュライダー英語版」という季刊雑誌を発行している。また、彼らはフリッツという地方ラジオ局で毎月2時間、政治トーク中心の「カオスラジオ」と呼ばれるラジオショーも発信している。

関連項目

外部リンク