イツトラコリウキ
イツラコリウキ[1] (Itzlacoliuhque)、またはイツトラコリウキ (Itztlacoliuhqui) [2]、イツトラコリウキ=イシュキミリ (Itztlacoliuhqui-Ixquimilli) [3]は、アステカ神話に伝わる神である。石と寒気を司る[4][5]。また、夜明け前に冷え込むのはこの神の仕業と言われている[6]。
解説
かつてイツラコリウキは、明けの明星であるトラウィスカルパンテクートリという神であった。しかし、太陽に挑んで敗北し、今の姿に変えられたという[6]。すなわち、第5の太陽が創造された時、トラウィスカルパンテクートリは太陽に向かって矢を放ったが、狙い外した。太陽も矢を放って反撃し、その矢はトラウィスカルパンテクートリの額に突き刺さった。これによってイツラコリウキに変化したのだという[4][7]。また、この事件がきっかけとなって明け方に冷え込むようになったとされている[7]。
イツラコリウキはテスカトリポカと同一視されることがある[4][7][8]。
通常、ナワトル語であるイツラコリウキは「曲がった[7]黒曜石のナイフ[6][7]」の意味だと考えられている。
脚注
参考文献
- 桂令夫他「イツラコリウキ」『悪魔事典』山北篤、佐藤俊之監修、新紀元社〈Truth In Fantasy事典シリーズ 5〉、2000年12月、52-53頁。ISBN 978-4-88317-353-2。
- 加藤隆浩 著「イツトラコリウキ」、松村一男他 編『神の文化史事典』白水社、2013年2月、86-87頁。ISBN 978-4-560-08265-2。
- ミラー, メアリ、タウベ, カール 編「イツトラコリウキ=イシュキミリ」『図説 マヤ・アステカ神話宗教事典』増田義郎監修、武井摩利訳、東洋書林、2000年9月(原著1993年)、63-64頁。ISBN 978-4-88721-421-7。
外部リンク
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