Wikipedia:児童・生徒の方々へ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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このページでは、小学生から大学生くらいまでの若い人たちに、ウィキペディアに参加するときに注意してほしいことをまとめました。できれば、ウィキペディアで編集をする前に読んでおいてください。すでにトラブルに巻きこまれているのであれば、自分のどこに問題があったのかを考える手がかりとしてお使いください。

ウィキペディアは、子どもをどうあつかっているでしょうか

ウィキペディアは、利用者(ウィキペディアの編集に参加している人)の年令を確かめていません。子どもからお年寄りまで立場としては平等であり、子どもであっても参加することができます。

しかしこれは、別の言い方をすれば「子どもであっても特別あつかいをしない」ということです。失敗したときに、「まだ子どもなのだから(許して)」という言いわけは通じません。子どもの利用者は、書きこんだ内容の正確さ、合意の形成(話し合い)での態度など、すべての場面で、大人と同じ一人前の人間としてあつかわれ、一人前の人間として受け答えすることが求められます。

これは、年少者にとってはかなりきびしいハードルです。 あなたには、大人の間に入って、大人といっしょに、大人と同じように仕事をこなす能力があるでしょうか。まず、そのことを考えてみてください。

ウィキペディアは、百科事典を作るためのプロジェクトです

ウィキペディアは、百科事典を作ろうというプロジェクトです。このことは、絶対に忘れないでください。

百科事典を作るうえでは、必ずといっていいほど話し合いなどをする場面が出てきます。しかしこのコミュニケーションは、あくまで「百科事典を作る上で必要な話し合い」をするためのものです。ウィキペディアは、決してコミュニケーションが目的のプロジェクトではありません。もしもあなたがお友だちなどとのコミュニケーションを求めているのなら、ウィキペディアは適切な場所ではありません。それにふさわしい掲示板(けいじばん)やSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)などを別のところでお求めになったほうがいいでしょう。

ウィキペディアについて、世の中では「だれでも自由に書ける百科事典」と説明されることが多いようです。しかしこれはまちがっています。ウィキペディアは、「基本方針に同意していただけるひとだけが、記事を編集したり新しく作ったりできる百科事典」です。基本方針に同意していないひとが書くことは認められていません。そして内容についても、自由に、思いのままにではなく、一定以上の質が求められます。良質な記事を作ることは、大人でも大変なことですから、まして子どもだったら、それ以上の努力をしなければならないでしょう。

ウィキペディアに参加するのならば、「百科事典を作るために、わたしたちはここに集まっているのだ」ということを、絶対に忘れないように活動してください。

年少者に特に気をつけていただきたいこと

これまで、年少者がウィキペディアで起こした、または巻きこまれたトラブルの中から、年少者のみなさんがよくやってしまう問題点を、いくつか挙げていきます。

調べものをするとき

わからないことがでてきたら、前に注意をしてくれたひとなどに気安くたずねるひとがいます。くり返しますが、ここはコミュニティサイトではありません。聞けばだれでも答えてくれるわけではありません。まして管理作業にたずさわってるひとは、とてもいそがしく、答える義務もありません。

ひとに聞く前に、ちょっとまってください。ここはウィキペディア、ものごとをくわしく解説しているところです。あなたのしたいことでわからない点もくわしく説明してあるでしょう。調べものをするひとたちのためにウィキペディアへ参加するのでしたら、まず自分から読み調べる姿勢をもちましょう。ひとにたずねるのは、そのあとです。

適切な記述にするよう気を配りましょう

ウィキペディアは、百科事典を作ろうというプロジェクトです。それに合わない記述は、喜ばれません。適切な記述をするよう気を配りましょう。

なお、CD-ROM、DVD-ROMや紙の百科事典をまだ一度も読んだことがないひとは、まずそういったものを実際手にとって読んでください。「百科事典はどのようなものか」を知らないまま百科事典を作ろうというプロジェクトに参加するのは、行き先も知らずに船に乗りこむようなもので、感心しません。

これから、特に気をつけてほしいことを、4つほどあげていきます。

1. 本を読んで調べたことだけを、書いてください
百科事典は、ものごとの説明をまとめたものです。百科事典の記事を書くには、たくさんの資料を調べ、いろいろな考えかたをまとめる必要があります。みなさんは、学校でいろいろなことを学んでいることでしょう。しかし学校の授業で習ったことは知識のほんの入り口です。それだけでは百科事典の記事を書くに十分な情報であるとは言えません。記事を書くのならば、授業で習ったことをもとにするのではなく、図書室に行って関連する本を何冊も読み、専門書を借りてきて調べる、といったことが必要です。
また、ウィキペディアは、自分の意見や感想を書くところではありません。みなさんは、学校で「自分の意見を持つのは良いことだ」と教わっていることでしょう。しかしウィキペディアの記事は、あなたの意見を必要としていません。ですから、記事に自分の意見を書いてはいけません。事実をありのままにまとめた記事だけが喜ばれるのです。
不適切な記述がなされた場合、だれかがそれを直す必要があります。それは「直すひとに負担をかける」ということです。おかしな項目(こうもく)が作られると、削除(消すこと)をするかどうかの話し合いをする場を設ける手間がかかり、それへの話し合いに参加する人々などにも負担をかけることになります。
2. 資料の丸写しは、絶対にダメ!
資料を読んだからといって、参考にした資料からの引き写し・丸写しは、絶対にやめてください。また、歌詞やせりふなどをそのまま書くのもやめてください。引き写しは、他人の著作権(ちょさくけん)を侵害(しんがい)するという犯罪になります。多少前後を入れかえたり、言い方を変えたりしても、著作権を侵害していることになんのちがいもありません。著作権を侵害した記述は見つかりしだい削除されますし、くり返し著作権侵害を行う人は投稿ブロック(編集禁止)されることになるでしょう。
本や資料を調べ読みくらべたうえで、あなたがすることがあります。あなたが自分のことばで書いたことの出典、つまり、あなたが何をもとに書き込んだのかは必ずわかるようにしてください。そうすることで、記事の内容が本当に正しいのかを調べたい人や、もっとくわしく知りたい人もあなたと同じ本や資料を読むことができます。
3. ウィキペディアはニュース速報ではありません
テレビや雑誌などで見た不完全な知識やニュース的な情報、またアニメやマンガの1回ごとの内容は、ウィキペディアには不要です。そうした情報を書きこまないでください。他にそうした情報を書きこんでいるひとがいたとしても、それはそのひとがまちがっています。あなたは絶対にまねしないでください。
4. ウィキペディアでは、記録を残しています
ウィキペディアでは、すべての編集について、記録を残しています。一つ一つの編集を「履歴」(りれき)のページで見ることができます。不確かなうわさや学校のひとについて書いたり、いじめに使ったりした場合、そのような書きこみはだれかが取り除くでしょうが、書きこまれた内容と書きこんだ利用者の記録は残り、これを消去することはできません。たとえ削除されて表からは見えなくなっても、裏では残っています。あなたが落書きのつもりで気軽に書いたことであっても、あなた以外のひとは軽いいたずらとは考えてはいません。

友だちさがしのサイトではありません

ウィキペディアは百科事典を作ろうというプロジェクトです。友だちさがしサイトやおしゃべりサイトではありません。ウィキペディアのアカウントを取ると自分だけの、自己紹介ができるページや会話ができるページがついてきますが、それらも百科事典作りのために用意されているものです。

特に、子どもの利用者の中には、自分の名前・生年月日・性別・住所・年齢・電話番号・メールアドレスなど自分の情報をこまかく書いてしまうようなひとがいます。これらは、まとめて「個人情報」といいますが、ウィキペディアに「書いてはいけない情報」にあたります。書いてしまったひとが、犯罪者に目をつけられたり事件にまきこまれたりすることもある、とても危険なことなのです。

もちろん、同じ理由から、ほかのひとの「個人情報」を書いてもいけません。そのような使い方は、絶対にしてはいけません。

写真をアップロードする前によく考えましょう

ウィキペディアは、百科事典を作ろうというプロジェクトです。写真なども、記事の説明のために十分な質が求められます。年少者がアップロードする写真は、しばしば「質が低い」として問題になります。しかも、そういうものを大量にアップロードして、ますます問題が大きくなることが少なくありません。ウィキペディアにアップロードしていい写真は、記事の説明に役立ち、また他人の権利を侵害しないものでなければなりません。気軽に写したスナップ写真などのアップロードは、やめておきましょう。くわしくは「百科事典向け写真撮影(しゃしんさつえい)のガイド」をご覧ください。

管理に参加するときは、注意深く

ウィキペディアでは、百科事典としての質を保つために、削除などの管理作業が行われています。管理作業とは、管理者と利用者が協力して行う作業ですが、年少者のなかには、利用者としてこれらの作業に熱中するひとたちがいます。

しかし、実はこの管理作業は、かなりむずかしいものです。

年少者が管理作業に参加してはいけないという決まりはありません。しかし、年少者による管理作業への参加は、しばしば不適切であり、問題となってきたことも事実です。管理作業に参加するには、用心深くなってください。

1. 削除依頼(さくじょいらい)や即時削除依頼(そくじさくじょいらい)を出す場合には、十分な注意を
ある記事について消してほしいとき、削除依頼に出すことになるのですが、そこで「その項目が必要か不要か」「その項目は著作権を侵害しているかどうか」など、いろいろな側面からの検討が必要になります。そういった検討は、多くの知識を持ち、社会経験を積んで、はじめてできるものでもあります。あなたが削除すべきだと思っても、実はその項目には大きな価値があるかもしれません。
2. 議論・投票への参加はきちんと理解をしてから
さまざまな議論や投票に参加するのならば、「そこで何が問題になっているか」をきちんと理解してからにしましょう。
それぞれの議論や投票は、ウィキペディアのルールに基づいて行われています。ウィキペディアのルールを読まずに自分の考えを述べても、その考えは間違っているかもしれません。また、議論や投票には、背景があります。それらの背景をきちんと読まなければ、何が問題になっているのかもわかりません。
わからないままに議論や投票に参加するのは、他の利用者にとっても問題を解決する上でも、迷惑以外のなにものでもありません。
3. ほかの利用者への注意も用心深く
ウィキペディアのほかの利用者の行動に問題があると思ったときに注意をするのにもまた、用心深い方がいいでしょう。
他人に注意をしたり、説教したりすることは、意外とむずかしいものです。ウィキペディアであなたの周囲にいるほかの利用者の多くは、あなたより知識があり、社会経験も積んでいる人々です。そういう人々に注意をし、まちがいを直させることは、簡単なことではありません。
また、知識不足や経験不足が原因で、問題のない行動を問題のある行動だと思いこんでしまうこともあります。問題のない行動を注意されたら、たいていの人は気分を害し、ときには激しい反論をしてくるかもしれません。
不用意に注意をすることは、ウィキペディアにとっても、あなた自身にとっても、マイナスにしかなりません。年少者は、他の利用者に注意をすることについて、注意深くあるべきです。どうしても見過ごせないと思ったときには、だれか信用のできる大人の利用者に相談をしてみてはいかがでしょうか。

あなたがもし、注意されたら

あなたが注意されたときどうすればいいかを、まとめておきましょう。

1. 感情的に言い返すのは、やめておきましょう
注意されるというのは、あまり楽しいことではありません。そこで、注意されてすぐに、感情的になって言い返してしまうひとがいます。しかしそれは、まちがった対応です。本気を出した大人と言い合いをやって言い負かしてしまえるほど、世の中はやさしくありません。
2. 最低でも一晩、よく休んで考えてみましょう
注意されたら、まず「自分の行動のどのようなところが注意されたのか」を、最低でも一晩、よく休んで考えてみましょう。注意したひとは、注意したわけをいちいち全部説明してくれないかもしれません。そこで方針文書を読んだり、こういうことなのだろうかと、いろいろ考えてみたりしなければならないこともあります。また、あなたが、注意されたことをきちんとわかったと思っていても、それもまたまちがえているかもしれません。
3. わからなくても、とりあえず「ごめんなさい」は、まちがいのもと
注意された内容がわからなくてもとりあえずごめんなさいとあやまる方法もあります。しかし、言葉であやまっても、行動がなおらなければ、次の注意はもっと厳しいものになります。必要なことは、反省すべきところをきちんと反省して同じまちがいをくり返さないということです。
4. もしかしたら、あなたにはウィキペディアは、まだ早いのかもしれません
考えても、なにを注意されたのかがよくわからなかったり、また注意をうけたりしたのなら、もしかすると、あなたにはウィキペディアで活動するのはまだ早かったのかもしれません。あなたが無理をしてウィキペディアに参加しつづけても、ほかの利用者は困りますし、あなただって傷ついてしまうかもしれません。そういうときは、いったんウィキペディアへの参加はやめて、何年かたって大人になってから出直すのがいいでしょう。

では、年少者はどのようにウィキペディアに参加するのがよいのでしょうか

はっきり言いますと、年少者には、ウィキペディアで活動して認められるチャンスはあまりありません。しかしながら、児童や生徒のみなさんなら、手元にさまざまな事典類があるでしょうし、必要に応じて使える図書室があります。また、児童、生徒の本分は勉強をすることですから、その時間もあるはずです。そのことを生かして、より多くの書物を読み、見聞をひろめ、年月をかけて少しずつウィキペディアに慣れていく、という方法を強くおすすめします。

手元にあったり借りたりすることができる資料や、それらの資料を使える立場を十分に生かし、1日に1か所書き加えるといったところからやってみてはいかがでしょうか。興味のある項目を読み、決まりを調べることで、まずはウィキペディアに慣れていきましょう。大きな編集をしたり、項目を新設したり、管理作業に手をつけたりといったことは、5年先、10年先、あなたが知識を増やし、ものごとを分別する目を養い、社会経験を積んでからでも、十分に間に合うことです。

ウィキペディアは息の長いプロジェクトですから、5年先、10年先にも同じように続けてあるはずです。

あせらずに行きましょう。