T-Support

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T-Supportを装着した様子。 通常はこのように短下肢装具のカフに弾性バンドを装着して使用することが多い。

T-Supportは宝塚リハビリテーション病院の理学療法士・中谷知生の指導のもと、川村義肢株式会社が開発を担当した歩行補助具である。[1]

主に脳卒中片麻痺者の下肢装具を用いた歩行トレーニング時に使用することで、歩行速度の向上や下腿三頭筋の筋活動を賦活するなどの効果[2][3]が報告されている。

2016年2月に販売が開始され、主に急性期や回復期の脳卒中片麻痺者の下肢装具を用いた歩行トレーニング場面で使用される[4][5][6][7]ことが多い。最近では介護老人保健施設や訪問リハビリテーションなど、介護保険下でのリハビリテーション場面においてもその効果に関する報告が見られるようになってきている。[8]

脚注[編集]

  1. ^ T-Support | 製品詳細 | 製品・サポート | パシフィックサプライ株式会社”. www.p-supply.co.jp. 2018年4月1日閲覧。
  2. ^ 中谷知生 (2014). “股関節屈曲補助バンドの使用による脳卒中片麻痺者の歩行因子への影響”. 日本義肢装具学会誌 30巻1号: 38-40. 
  3. ^ 中谷知生ほか (2018). “歩行補助具T-Supportの装着が脳卒中片麻痺者の歩行動作に及ぼす影響”. 日本義肢装具学会誌 34巻3号: 230-233. 
  4. ^ 長谷公隆 (2018). “急性期の装具療法”. クリニカルリハビリテーション 27巻1号: 16-23. 
  5. ^ 阿部 浩明; 大畑 光司; 増田 知子 (2016年12月5日). 脳卒中片麻痺者に対する歩行リハビリテーション. メジカルビュー社 
  6. ^ 勝谷将史; 大村優慈; 中谷知生 (7月30日). 盲点チェック!脳卒中リハ装具活用実践レクチャー. メジカルビュー社 
  7. ^ 河村 廣幸; 藤本 康浩 (2018年7月1日). ここがポイント!脳卒中の理学療法. 金原出版株式会社 
  8. ^ 大西健太 (2017). “介護老人保健施設における脳卒中後遺症者に対しGait Solution DesignとT-Supportを併用した訓練によって歩行機能が著明に改善した1症例”. 理学療法学 44巻2号.