沿岸貿易船

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オーストラリアの沿岸貿易船「Allenwood」(1920年建造)。1941年ころ撮影。第二次世界大戦中掃海艇に転用された。
ロストック付近のバルト海を航行するルクセンブルク船籍の沿岸貿易船「Marin」(1991年建造)。2006年撮影

沿岸貿易船(えんがんぼうえきせん)は、おもに一国内の港間での貨物輸送や[1]、近距離の他国との貿易に用いられる、総トン数が概ね2,000トン以下の船で、通常の貨物船に比べて船の幅や吃水が大きい船舶を指す表現[2]

沿岸貿易船の中には、河川航行にも配慮された設計となっているものもある[3]

法的規制[編集]

アメリカ合衆国は、1886年以来、沿岸貿易船を連邦政府の航海局英語版の管轄下に置いており[4]、また、同国に船籍をもつ沿岸貿易船への外国投資家の投資を所有権ないし支配権の25%以下に規制している[5]

日本については、内航船内航海運を参照。)

脚注[編集]

出典[編集]

  1. ^ デジタル大辞泉『沿岸貿易』 - コトバンク
  2. ^ T.I.「商船特に沿岸貿易船の抵抗測定模型追加實驗」『造船協会雑纂』第112号、1931年、1頁“沿岸貿易船なる語は総噸數2,COO噸迄の船で、 沿岸叉は近い外國航海に從事するものに用ひる。 そして此の型は普通の貨物船に比較すると一般に比較的に幅が廣く吃水も亦深い。”  NAID 110003869630
  3. ^ 欧州エネルギー/環境サマリー” (PDF). JETRO(日本貿易振興機構)ウィーン・センター. p. 18 (2007年). 2015年12月13日閲覧。 “革新的で低排出、そして河川でも航行可能な沿岸貿易船「FUTURA CARRIER(RMS Kiel と命名)」が航行を開始した。”
  4. ^ 武若時一郎アメリカに於ける交通統制の現況と革新の指標(一)」(PDF)『道路の改良』第18巻第7号、1936年、23頁、2015年12月13日閲覧 
  5. ^ 平成26年度対内直接投資促進体制整備事業 (諸外国における資本移動規制の動向調査)《報告書》” (PDF). 三菱UFJリサーチ&コンサルティング. p. 24 (2014年). 2015年12月13日閲覧。

関連項目[編集]