汗疹

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汗疹(かんしん、: Sweat rash、羅 miliaria)とは、発汗時に小水疱や小丘疹が出現する皮膚疾患。あせもと一般的に言われるものである。湿疹に似るが、湿疹の一種ではなく、これ自体は皮膚の炎症ではない。

症状[編集]

大量の発汗時に小水疱・小丘疹が出現する。痒みはあまりないことが多い。しかし、汗の皮膚内への貯留により湿疹を併発することがあり、その場合は痒くなる。掻くと細菌が飛び火してしまうので、皮膚科での治療を要する。

体温調節がうまくいかない乳幼児や皮膚の弱い人に多いとされてきたが、近年の猛暑や酷暑が原因で一般の成人男女でも症状が現れ易くなってきている。

原因[編集]

大量発汗時に汗の管である汗管が閉塞し、汗が皮膚の外に出ずに汗管外(皮膚内)に漏出して発症する。浅いところでの閉塞は、水疱が主にでき水晶様汗疹(すいしょうようかんしん)という。痒みはない。一方、深いところでの閉塞は、丘疹が主にでき、その場合、湿疹を併発して赤くなるため紅色汗疹(こうしょくかんしん)と呼ばれる。痒みも出ることが多い。

鑑別診断[編集]

湿疹との鑑別が問題となるが、湿疹の特徴といえる湿疹三角形のような多彩な発疹が出現するわけではなく、すべて水疱なら水疱、丘疹なら丘疹というように同じ形のものしか出ないことで鑑別がつく。また、ニキビとの鑑別も重要であるが、毛孔に一致しない発疹の確認で鑑別がつく。

治療[編集]

水晶様汗疹に対しては特に治療しない。2~3日で完治する。しかし、汗が出現したら拭き取るよう心がけないと、再発を繰り返す。紅色汗疹に対しては、湿疹の併発があり痒みがあることも多いので、弱ステロイド外用も行う。軽く扇風機をかけるか、冷房の効いた部屋に患者を入れるなどを試みるべきである。

温水で汗管が開き症状が改善するため、入浴が奨められる。入浴後には弱ステロイド軟膏を塗り、就寝中はクーラーを付けたままにすると良い。[1]

予防と対策[編集]

風通しがよく汗の吸湿性に優れている服装を心がける。男性ならば部分、長時間座っている事に因るお尻の蒸れ、女性の場合は下着の締め付け、そしてファンデーション毛穴が塞がれる事に因り汗がに出易くなるので首周りへの注意が必要である、ベルトに因る締め付けは男女共通である。汗をかいたらシャワーを浴びるか、入浴を清潔に保つ。外出先ではおしぼりや大判のウエットティッシュなどで拭き取る。

類似の疾患[編集]

手足に汗疹の病態と同じ原因で出現し、症状は湿疹性の変化をする汗疱状湿疹というものがある。当該項目を参照のこと。

脚注[編集]

  1. ^ 日経メディカル:泣かせない小児診療ABC第14回 http://medical.nikkeibp.co.jp/inc/mem/pub/series/yokoi/201405/536081.html