公開状

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ドレフュス事件の際にエミール・ゾラが書き、大きな影響力をもった公開状「私は弾劾する」(1898年)。
The Homebrew Computer Club Newsletter」1976年1月号に掲載された、ビル・ゲイツの「ホビイストたちへの公開状」

公開状(こうかいじょう、英語: open letter)は、多くの読者に読まれることが意図された手紙、あるいは、特定の個人に宛てられているが、意図的に広く公開される手紙である[1]。日本語では、公開書簡(こうかいしょかん)とも訳され、また、内容が質問を中心としたものであることを強調して公開質問状(こうかいしつもんじょう)という表現が用いられることもある。

公開状は、通常は、特定の個人に宛てた手紙という体裁を採りながら、新聞などのメディアを通して、例えば、読者から編集者への手紙(letter to the editor)やブログといった形で、公開される[2]。特によく見られるのは、政治指導者たちに宛てた、批判的な公開状である。

別種の公開状として、政府から個人に送られるとともに、公開されて誰もがそれに気づくようにする、特許状/レターズ・パテント(letters patent)というものがある[3]。公開状は、特定個人に宛てられるだけでなく、複数の人々に宛てられることもあり得る。

また、名宛人がそもそもその手紙を読み得ない場合にも、公開状が公表されることがある。例えば、ジルベール・セブロンGilbert Cesbron)の『死んでいったひとりの若い女性への公開状 (Lettre ouverte à une jeune fille morte)』(1968年)は、死者に宛てられた手紙という形をとったエッセイである[4]

公開状を書く動機[編集]

ある個人が公開状という形態を選ぶのには、様々な理由があり、例えば次のようなものが含まれる。

  • 特定の問題について、書き手の立場を明確にしたい。
  • 特定の問題をめぐって、より広い対話を始めたい、ないし、終息させたい。
  • 誰かの行動を批判したい。
  • 手紙の宛先に対する広い関心を集め、何らかの行動を起こさせたい。
  • ユーモアとしての価値を出したい。
  • 単に、形式を整えた公的な手紙という形で、やりとりを公開したい。

事例[編集]

出典・脚注[編集]

  1. ^ Merriam-Webster's Online Dictionary
  2. ^ Macmillan Online Dictionary
  3. ^ 産業社会と知的財産”. 大阪工業大学知的財産専門職大学院・知的財産学部石井研究室. 2011年4月9日閲覧。
  4. ^ セブロンジルベール 『死んでいったひとりの若い女性への公開状』 田辺保訳、新潮社新潮文庫〉、1975年、171頁。ISBN 978-4102148013
  5. ^ ルターマルティン 『ルター著作集第1集』6、ルター著作集委員会編、聖文舎、1963年、386頁。 所収。
  6. ^ この公開状は、冊子として市場に流通した 。ネット上では、第4版(1869年)の全文が公開されている。Banting, William (1869) (PDF). Letter on Corpulence (4 ed.). London: Harrison. pp. 14+22. http://subdude-site.com/WebPages_Local/Blog/topics/health/WilliamBanting_LetterOnCorpulence1864.pdf 2011年4月8日閲覧。. 
  7. ^ Einstein Letter to Arab Newspaper 1930”. CrethiPlethi.com. 2011年4月8日閲覧。
  8. ^ Open Letter to the Kansas School Board
  9. ^ Google.com website on Net Neutrality
  10. ^ Open Letter to Larry the Cable Guy
  11. ^ Recall Information”. Toyota Motor Sales, U.S.A., Inc.. 2011年4月8日閲覧。
  12. ^ The Times: 29 April 2010: Lib-Lab coalition would be 'disastrous for British business'

関連項目[編集]

外部リンク[編集]