ワチュセット礁

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ワチュセット礁
現地名:
Wachusett Reef
1921年の地図。中央上にワチュセット礁(Wachusett)が書かれている。
ワチュセット礁の位置(太平洋内)
ワチュセット礁
地理
場所 南太平洋
座標 南緯32度18分0秒 西経151度8分0秒 / 南緯32.30000度 西経151.13333度 / -32.30000; -151.13333
行政
追加情報
実際には存在しない疑存島
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ワチュセット礁(ワチュセットしょう、英語: Wachusett Reef)は、南太平洋ニュージーランドトゥアモトゥ諸島フランス領)の間に存在したとされる疑存島のひとつとされる。

ワチュセット礁 (Wachusett Bank)が記載された1904年の地図
ワチュセット礁 (Wachusett Untiefe)が記載された1912年の地図

ワチュセット礁は、ワチュセット号の船長・ランバート (Lambert)によって初めて報告された。ランバートによると、1899年6月4日に付近を通過したとされ、サンゴ礁であり南緯32度18分 西経151度08分 / 南緯32.300度 西経151.133度 / -32.300; -151.133付近であると推測された。また、その全幅は500フィート(約150メートル)であったという。その底は深い灰色で、その周りは深い青色であった。その深さは、5から6ファゾム(およそ9から11メートル)であると推定された。しかし、当時この報告に対しては何の調査も行われることはなった[1]

2005年版の『National Geographic Atlas of the World』においては、ワチュセット礁はまだ記載されており、その深さは9メートルとされる[2]。しかしながら、その存在は疑問視されている。また、ワチュセット礁の近傍には、エルネスト・ルグヴェ岩礁 (英語: Ernest Louguve Reef)、ジュピター礁 (英語: Jupiter Reef, Jupiter Breakers)、マリア・テレサ礁 (英語: Maria Theresa Reef)(タボル島 (フランス語: Île Tabor)、タボル礁 (フランス語: Récif Tabor)とも)といった存在しない島・礁が複数報告されていた。

脚注[編集]

  1. ^ United States Hydrographic Office (1916). Pacific Islands Pilot, v. 2. Washington, D.C.: Government Printing Office. p. 56. https://books.google.co.jp/books?id=IHUwAAAAYAAJ&pg=PA56&redir_esc=y&hl=ja 2011年9月26日閲覧。 
  2. ^ National Geographic Atlas of the World, 8th edition (2005). Washington, D.C.: National Geographic, plate 93. ISBN 0-7922-7543-8
  • Eade, J.V. (1976). Geological notes on the Southwest Pacific Basin in the area of Wachusett Reef and Maria Theresa Reef. Wellington: New Zealand Oceanographic Institute.

関連項目[編集]