足底疣贅

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ミルメシアから転送)
足底疣贅
足底疣贅の拡大写真
概要
診療科 皮膚科
症状 皮膚病変。痛むこともある[1]
継続期間 約2年[1]
原因 ヒトパピローマウイルス(HPV)[1]
危険因子 共同浴場、足底にできた既存のイボ、免疫不全[1][2]
診断法 症候に基づいて行う[2]
鑑別 胼胝伝染性軟属腫ポックスウイルス感染症の1種)、扁平上皮癌[1]
合併症 歩行障害[1]
治療 サリチル酸凍結治療、手術[1]
頻度 ありふれている[3]
分類および外部参照情報

足底疣贅(そくていゆうぜい)とは、ヒトパピローマウイルス(HPV)感染によって足底にできたイボである[3]。足底疣贅の色は通常、と同様の色をしている[1]。小さい黒い点が皮膚の表面にできることもある[3]。 1箇所に1つ以上できることもある[1]。圧力を加えると痛みを伴うことがあるため、歩行が困難になる場合もある[1]

足底疣贅はウイルス性疣贅のうち尋常性疣贅に分類される(原因ウイルスはHPV2a/27/57)[4]。これに対して特殊型に分類される足底に生じる疣贅にミルメシア(原因ウイルスはHPV1a)や点状疣贅(原因ウイルスはHPV63)などがある[4]

原因[編集]

足底疣贅はヒトパピローマウイルスによるものである[1]。皮膚の傷や割れ目から感染する[1]。感染のリスク要因には共同シャワーの使用、以前に感染したことがある、免疫不全があげられる[1][2]

診断[編集]

診断は一般的に症状に基づいた診察による[2]

治療[編集]

治療が必要な症状がある場合のみ治療される[2]。治療にはサリチル酸凍結治療、外科的治療方法がある[1]。一般的に病変上の皮膚は削除してから治療される[1]。およそ約3分の1から、3分の2の人では治療をしなくても自然に治るが、何年もかかることがある[1]

画像[編集]

出典[編集]

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p Vlahovic, TC (July 2016). “The Human Papillomavirus and Its Role in Plantar Warts: A Comprehensive Review of Diagnosis and Management.”. Clinics in podiatric medicine and surgery 33 (3): 337–53. doi:10.1016/j.cpm.2016.02.003. PMID 27215155. 
  2. ^ a b c d e Ferri, Fred F. (2017) (英語). Ferri's Clinical Advisor 2018 E-Book: 5 Books in 1. Elsevier Health Sciences. p. 1375. ISBN 9780323529570. https://books.google.ca/books?id=wGclDwAAQBAJ&pg=PA1375 
  3. ^ a b c Plantar Warts” (英語). 2017年11月11日閲覧。
  4. ^ a b 日本皮膚科学会尋常性疣贅診療ガイドライン策定委員会「尋常性疣贅診療ガイドライン 2019(第1版)」『日本皮膚科学会雑誌』第129巻第6号、日本皮膚科学会、2019年、1265-1292頁。