マスラク

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
マスラク業務地区のパノラマ、2014年。
マスラクの眺望、2007年。

マスラク (Maslak) は、トルコイスタンブール市街地のヨーロッパ側に位置するサリエル英語版地区の主要な業務地区のひとつ。基礎自治体であるサリエルやベシクタシュに近いところにあるが、かつては、別の基礎自治体シシュリ英語版飛地であった。このため2012年10月18日にトルコ議会の内務委員会の承認を経て、マスラクの管轄権はシシュリからサリエルに移管された。

マスラクは、近傍のレベント英語版業務地区と、超高層建築物の建築プロジェクトを競い合っている。現在のところ、マスラクで最も高い建物は[1]、47階建の「スパイン・タワー (Spine Tower)」で、高さは 202メートルに達しているが[2][3]、マスラクで(また、イスタンブールやトルコ全体でも)最も高くなる建設中の建物は「ダイアモンド・オブ・イスタンブール (Diamond of Istanbul)」であり[4]、中央部で連結された3棟のタワーのうち最も高いものは地上53階建で、完成すれば 270メートルに達し、隣接するレベント業務地区にあり、目下のところイスタンブールでもっと高い54階建261メートルの「イスタンブール・サファイア (Istanbul Sapphire)」を上回ることになる[5]。また、ダイアモンド・オブ・イスタンブールは、トルコにおける最初の鋼鉄造の高層建築となる見込みであるが、これは、例えばアメリカ合衆国における状況とは異なり、コンクリート造よりも鋼鉄造の方がコストがかさむという事情がある。鋼鉄造が選ばれた理由には、イスタンブールが活断層に沿って立地しており、鋼鉄造の方が地震への耐性が比較的大きいことがあったが、耐火の観点ではコンクリートの方が優れている。

イスタンブール地下鉄M2英語版には、「İTÜ-Ayazağa」駅(İTÜは、イスタンブール工科大学のこと)と「Atatürk Oto Sanayi」の2駅があり、マスラク業務地区や近隣の住区に便利である。

イスタンブール工科大学アヤザー・キャンパス[編集]

マスラクにあるイスタンブール工科大学ITUスュレイマン・デミレル文化センター英語版

イスタンブール工科大学が構える5つのキャンパスのうち、アヤザー・キャンパス (Ayazağa Campus) は、マスラクにある。

脚注[編集]

  1. ^ Emporis: Maslak Archived 2007-03-19 at the Wayback Machine.
  2. ^ Maslak Spine Tower”. 2018年11月6日閲覧。
  3. ^ Spine Tower”. 2018年11月6日閲覧。
  4. ^ Diamond of Istanbul”. 2018年11月6日閲覧。
  5. ^ Sapphire Tower”. 2018年11月6日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

座標: 北緯41度06分32秒 東経29度01分16秒 / 北緯41.10889度 東経29.02111度 / 41.10889; 29.02111