ホテル (1977年の映画)

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ホテル
Kleinhoff Hotel
監督 カルロ・リッツァーニ
脚本 バレンティーノ・オルシーニイタリア語版
ファリエロ・ロザティイタリア語版
原案 バレンティーノ・オルシーニ
製作 ジュゼッペ・ベッツァーニ
音楽 ジョルジオ・ガスリーニイタリア語版
撮影 ガボール・ポガニーイタリア語版
編集 フランコ・フラティチェリイタリア語版
公開 1977年
日本の旗 1981年5月16日[1]
上映時間 105分[2]
製作国 イタリアの旗 イタリア
西ドイツの旗 西ドイツ
言語 イタリア語
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ホテル』(Kleinhoff Hotel) は、カルロ・リッツァーニが監督した1977年公開イタリア映画で、濡れ場を含むドラマ映画である[3][4]

あらすじ[編集]

パスカルは裕福な人妻。郊外に別荘があるベルリンから、出張に出る夫を空港で見送り、自分はパリの自宅へ戻るはずだったが、飛行機に乗り遅れ、ひとりで市内に留まることになる。彼女は、かつて夫と初めて情を交わしたクラインホフ・ホテルを思い出し、久々に泊まろうと思い立つ。通された部屋で彼女は、隣室の光が隙間から漏れており、覗けることに気づく。そこにいた男は、やがて娼婦を呼び入れ情交するが、パスカルは一部始終を隣室から覗き見し、その男がカールという名で、地下組織のメンバーであり、裏切者を殺す手筈にある事を知る。...[1]

キャスト[編集]

評価[編集]

公開時、この映画はほとんど肯定的な批評を得られなかった。

『クラインホフ・ホテル』には、省みるに値する興味深い着想を提供できたはずの作品だ。残念ながら、この映画の評価は、作中のストリップショーのような表現から解釈されるべきではないのに、歴史的政治的なものではなく、エロティシズムの尺度を当てはめられている。

ジョヴァンニ・グラッツィーニイタリア語版の見解も、同様に否定的である。

室内楽のための小作品。ここでのリッツァーニは、現実の再発見が急を要することを訴えるような類の映画から遠く離れている ... 。彼は大衆の好みに応じるべく、作品自体を楽しめるプロフェッショナリズムを発揮すべきだったが、今の彼の中では、都市ゲリラ戦の指導者たちを描くことより、とある絶望した若者と、とあるブルジョワの卑しい好奇心を解釈し、冷徹に描写することの方が、勝っている。[6]

近年の評価でも、再評価は部分的なものでしかない。マルコ・ジュスティイタリア語版は、次のように述べている。

... 間違いなくカルロ・リッツァーニの最高傑作のひとつだが、その一部にはヴァレンティーノ・オルシーニの脚本の貢献があり、ファリエロ・ロザティが書いた覗き見の場面はアントニオーニを思わせる ... 濡れ場は特筆すべき出来であり、コリンヌ・クレリーはただの人形ではない。[7]

しかし、『Nocturno』誌のDVD評は、

... 本作は、作家性が出た映画ではなく、ジャンル映画でも、何かを暴露する作品でもなく、退屈で役に立たないだけだ。[8]

また、アルベルト・ペッツォッタイタリア語版は次のように述べた。

リッツァーニの作品であり、ニュースに取り上げられるくらいには巧みに作られたものだが、想像力は欠けている。[9]

コリンヌ・クレリーの相手役を演じたブルース・ロビンソンは、後のインタビューで、本作について「僕は観てないよ。要は、高級なポルノグラフィさ。(I've never seen it. It was basically high-class pornography.)」と述べている[10]

脚注[編集]

  1. ^ a b ホテル(1977) - 映画.com - あらすじを記した「ストーリー」は、ネタバレを含む。
  2. ^ 性的表現などを含むため、一部がカットされて短縮された時間となることがある。例えば、ドイツ語のデータベース Zweitausendeins では、96分とされている
  3. ^ Paolo Mereghetti. Il Mereghetti. B.C. Dalai Editore, 2010. ISBN 8860736269 
  4. ^ Roberto Chiti; Roberto Poppi; Enrico Lancia. Dizionario del cinema italiano: I film. Gremese, 1991. ISBN 8876059350 
  5. ^ Tullio Kezich. Il nuovissimo Mille film. Cinque anni al cinema 1977-1982, Mondadori, Milano, 1983 pp.214-215.
  6. ^ Giovanni Grazzini da Il corriere della sera, 4 novembre 1977
  7. ^ Marco Giusti: Dizionare dei film Stracult. Sperling & Kupfer editori, 1999 pp.388-389
  8. ^ Corrado Colombo Italia ultimo atto. Guida al cinema politico-civile dalle origini a Buongiorno, notte, Nocturno dossier
  9. ^ Alberto Pezzotta da Il corriere della sera, 1º luglio 2005
  10. ^ Owen, Alistair (2016-04-27). Smoking in Bed: Conversations with Bruce Robinson. Bloomsbury Publishing  Google books

関連項目[編集]

外部リンク[編集]