ノート:起立性低血圧

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鑑別疾患について[編集]

利用者:PeaceBoA

編集履歴でのお返事ありがとうございます。

臨床での鑑別上重要なものが反射性失神/神経調節失神と考えます」なのですが、臨床上、重要なものは例えば、心原性の失神や神経原性の失神、例えば大動脈弁狭窄症や脳梗塞、脳出血などが一般の患者や臨床医にとって「重要」となるかと思います。起立性低血圧ではまず死なないのですが、心原性や神経原性の失神では命に関わってくるためです。この何が重要かという点に関しては、おそらく私とPeaceBoA様とは隔たりが大きいと思います。PeaceBoA様も用語の定義に関して真摯に考えておられるのが伝わってくるからです。そういうわけで、あまり時間間隔を詰めて議論しても得るものが少ないと思いますので、私自身はしばらく、自律神経関連の記事への出没を控えようと思います。ただ、これだけは最後に言わせていただきたいのですが、起立性低血圧に頻脈が多い、という部分はやはりコンセンサスを得にくい記載だとは思います。日本人高齢者に多い、頻脈を伴う不整脈からの失神は一刻を争う病態なのですが、そういった方がスマホでこの記事に辿り着くと間違った安心を与えてしまいますから。ですから、疫学的背景などについても記載を充実していただければ幸甚です。今後ともどうかよろしくお願いいたします。--Anesth Earth会話2023年1月3日 (火) 08:15 (UTC)[返信]

追伸です。英語版の方は、鑑別疾患に関してもある程度、導入部分に記載されていますが、現在のこちらの方は完全に抜け落ちています。あった方がよいと思われます。では…。--Anesth Earth会話2023年1月3日 (火) 08:30 (UTC)[返信]
お久しぶりです。起立性低血圧の023年1月3日 (火) 16:35 (UTC)版編集に対しての私からのお返事は下記の通りになります。結論から申しますと、利用者:PeaceBoA様のこの編集は全て文献の誤読・誤引用があります。以下、順を追って説明します。まず、
「起立性低血圧の主体は神経原性起立性低血圧と考えます。これと対比され、頻度が多く、臨床での鑑別上重要なものが反射性失神/神経調節失神と考えます。起立試験を行いますと、神経原性起立性低血圧では血圧下降と同時に代償性頻脈(疾患が進行すると目立たなくなります、ただし徐脈がみられることはありません)が観察されるのと異なり、神経調節失神では血圧下降と同時に徐脈が観察されます。これらの文献を3つ追加致しました
(Gibbons: p2左上から24行目、」
とのことでしたが、この文献[1]でPeaceBoA様の指定された部分は下記の通り記載されています。
"In addition to meeting the definition for OH, patients with nOH have impairment of the autonomic nervous system that is characterized by failure to provide adequate autonomic postural responses, most prominently systemic vasoconstriction and a compensatory increase in heart rate sufficient to maintain blood pressure. "
拙訳「OH(起立性低血圧)の定義に加え、nOH(神経原性起立性低血圧)の患者では、自律神経系の障害があり、自律神経系の姿勢反応、特に全身性の血管収縮と血圧を維持するのに十分な心拍数の代償的な増加が適切に行われないことが特徴的である。"
とあり、真逆の事が記載されています
次に、御教示いただいたArnoldらの文献[2]上から4行目には、
Ongoing studies for POTS include pyridostigmine (NCT00409435), ivabradine (NCT03182725), droxidopa (NCT02558972), vagal nerve simulation (NCT02281097; NCT03124355), and the psychostimulant modafinil (NCT01988883).
拙訳「体位性頻脈症候群を対象とした現在進行中の試験には、pyridostigmine(NCT00409435)、ivabradine(NCT03182725)、droxidopa(NCT02558972)、迷走神経シミュレーション(NCT02281097、NCT03124355)、精神刺激薬modafinil(NCT019883)などがある。」
と書かれているだけで、記載されている事は別の事項です。本論文においては代償性、すなわち、conpensatoryという単語そのものが見あたりません。
最後に3つめの文献(Nwazue)[3] p 2, Figure 1 なのですが、
Page 2にはそもそもfigureがないのですが、Page 13にはFigure1がありましたので、これだと考えてお返事いたします。図の説明は以下の通りです。
"Head-up tilt test traces from a patient with VVS and nOH. (A) With VVS, the heart rate (HR) and BP increase a little bit at the onset of tilt, and they are maintained for more than 25 minutes before a sudden precipitous drop in BP before the table is returned to the supine position. (B) With nOH, the BP falls almost immediately when the table is tilted up with only minimal changes in HR."
拙訳「VVSとnOHの患者におけるヘッドアップティルトテストのトレース。(A)VVSでは、心拍数(HR)と血圧は傾斜開始時に少し上昇し、25分以上維持された後、テーブルを仰臥位に戻す前に血圧が突然急降下する。(B)nOHでは、テーブルを傾けると、HRの変化はわずかであるが、BPはほぼ即座に低下する。」
となっており、この図ではnOHすなわち、起立性低血圧における心拍数の変化は「僅か」と記載され、どう読んでも頻脈とはなりませんし、実際図を拝見しても心拍数の変動は僅かです。
以上、まとめますと、ご呈示いただいた文献は代償性頻脈を否定する論調が強いように思われます。以降の編集(他の記事含めて)においても、たくさん文献を追加していただいておりますが、もう一度、この編集あたりに立ち返って内容を吟味されることをお勧めします。おそらく、大多数を誤読・誤解されています。医学文献を読んで理解する、というのは中々骨が折れるものです。才能のある人が頑張っても数年かかります、ですから、本記事の修正には年単位の月日を要するかと思います。私も2018年に自分が書いた記事の修正をやっておるので5年がかりなのです。
起立性低血圧について、優れた文献を多数御教示いただき、大変勉強になった事を深謝いたします。あと、頁数に関しては私は論文PDFの頁数と理解しております。PeaceBoA様はもしかするとPDFではなく、ホームページ上の記載を元に仰っているのかも知れませんが、ブラウザ上、htmlでの論文の表示は解像度などの環境で大違いになりますので、論文の頁数に関してはPDFでの指定が国内でも国際的にも常識です。'もし、いままでの文献引用をPDFの頁数でなさっておられなかったのであれば、全て引用の訂正が必要かと存じます。このように、Wikipediaの記載は苦行のような大変さを伴うものですが、一緒に頑張りましょう!!--Anesth Earth会話2023年2月18日 (土) 05:07 (UTC)[返信]
利用者:PeaceBoA

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起立性低血圧の2023年2月18日 (土) 16:52(UTC)版
でのお返事ありがとうございます。文献のご呈示なのですが、探すのに骨が折れますので、このように脚注[4]で提示いただくか、単純にリンクを貼っていただくと助かります。ところで、この論文なのですが、私に読むのを推奨されているFigure 3がありません。抄録には確かに"compensatory increase in PR"と書いてありますが、その前後の文章全ては下記の通りです。
"The two groups displayed very different hemodynamic responses. The OHN group demonstrated a statistically significant compensatory rise in BP and PR over time to orthostatic challenge, while the OHP group displayed the opposite effect with BP. There was no statistically significant compensatory increase in PR over time to standing in the OHP group."
拙訳: 「この2つのグループは非常に異なった血行動態の反応を示した。OHN(起立性低血圧が無い)群では、起立負荷に伴いBPとPRが統計的に有意に代償上昇したのに対し、OHP(起立性低血圧がある)群では血圧で逆の効果が見られた。OHP(起立性低血圧がある)群では、起立に伴うPR(心拍数)の統計的に有意な代償性の上昇は見られなかった。
と書かれています。いかがですか? 仰ることと異なる結論です。Figure 2ではOHN群もOHP群も両方、起立後に心拍数上昇となっていますが、OHP群ではOHN群と異なり、血圧が下がっています。すなわち、心拍数上昇が低血圧を代償できていないのです。起立性低血圧がある群は、起立性低血圧が無い群よりも代償性の心拍数増加が弱いよ、ということを示した論文で、そもそも成人の一般的な頻脈の基準である、心拍数>100を満たした患者が一人もこの論文には含まれていません。例えば、心拍数が40から60に増えれば、これは心拍数上昇にはなりますが、頻脈とはいえないでしょう? ここまできて、やっと誤解の原因が分かったように思います。PeaceBoA様は頻脈と心拍数増加を区別して記載されていないのです。これらは別の概念です。--Anesth Earth会話2023年2月18日 (土) 08:39 (UTC)[返信]
そろそろ、ここに出没するのはまた、控えようと思うのですが、導入部の疾患定義が英語版からどんどん変わっている、自説にこだわるあまり、疾患定義そのものを書き換えるというのは、これ、やっていいことなんでしょうか? Wikipedia:独自研究は載せないに抵触しているものと思われます。--Anesth Earth会話2023年2月26日 (日) 01:51 (UTC)[返信]
  1. ^ Gibbons, Christopher H.; Schmidt, Peter; Biaggioni, Italo; Frazier-Mills, Camille; Freeman, Roy; Isaacson, Stuart; Karabin, Beverly; Kuritzky, Louis et al. (2017-08). “The recommendations of a consensus panel for the screening, diagnosis, and treatment of neurogenic orthostatic hypotension and associated supine hypertension”. Journal of Neurology 264 (8): 1567–1582. doi:10.1007/s00415-016-8375-x. ISSN 1432-1459. PMC 5533816. PMID 28050656. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/28050656/. 
  2. ^ Arnold, Amy C.; Ng, Jessica; Lei, Lucy; Raj, Satish R. (2017-12). “Autonomic Dysfunction in Cardiology: Pathophysiology, Investigation, and Management”. The Canadian Journal of Cardiology 33 (12): 1524–1534. doi:10.1016/j.cjca.2017.09.008. ISSN 1916-7075. PMC 5705288. PMID 29102451. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/29102451/. 
  3. ^ Nwazue, Victor C.; Raj, Satish R. (2013-02). “Confounders of Vasovagal Syncope”. Cardiology Clinics 31 (1): 89–100. doi:10.1016/j.ccl.2012.09.003. ISSN 0733-8651. http://dx.doi.org/10.1016/j.ccl.2012.09.003. 
  4. ^ Aung, Ar Kar; Corcoran, Susan J.; Nagalingam, Vathy; Paul, Eldho; Newnham, Harvey H. (2012). “Prevalence, Associations, and Risk Factors for Orthostatic Hypotension in Medical, Surgical, and Trauma Inpatients: An Observational Cohort Study”. The Ochsner Journal 12 (1): 35–41. ISSN 1524-5012. PMC 3307503. PMID 22438780. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3307503/.