ディスコーン・アンテナ

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ディスコーン・アンテナ英語: discone antenna)は、有限長バイコニカル・アンテナの上半分の円錐の開き角 \theta を 90°としたアンテナである。これにより上半分の円錐は円盤となる。使用可能な周波数範囲が広い特徴がある。

ディスコーン・アンテナの原理図
ディスコーン・アンテナの原理図。
Disc: 円盤
Circular cone: 円錐
Coaxial cable: 同軸給電線

概要[編集]

ディスコーン・アンテナは円盤(disc)と円錐(cone)から構成される板状アンテナで、ディスコーン(discone)の名はそれらを合成したものである。通常、円錐の内部から同軸ケーブルで円盤に給電する。円錐の長さは、最低使用周波数の 1/4 波長以上にするのが一般的である。このとき、入力インピーダンス特性は周波数の比で 8 倍以上の超広帯域特性となる。

指向特性は、図の鉛直方向まわりに無指向性であり、垂直偏波のアンテナとして使用されることが多い。高い周波数では、主ビームの方向が水平より上を向く。

設計法[編集]

設計の基準として、使用最低周波数を f_l [Hz]、この時の波長を \lambda_l とすると、円錐角 \theta を約 30°に、円盤の直径 D を 0.15\lambda_l 以上に、円錐の高さ A を約 0.2\lambda_l 以上にするとよい。

放射特性はダイポール・アンテナとほぼ等しいが、高い周波数では主ビームの方向が上を向く傾向にある。

実際のディスコーン・アンテナ[編集]

実際に作成する場合は、円盤、円錐ともに棒状の導体を用いて構成されることが多い。

VHF~UHF をカバーするディスコーン・アンテナ
VHF~UHF をカバーするディスコーン・アンテナ
700MHz~2GHz の銅板ディスコーン・アンテナ
700MHz~2GHz をカバーする銅板で構成されたディスコーン・アンテナ

関連項目[編集]

参考文献[編集]

  • 電子情報通信学会 「4章 線状・板状アンテナ」『アンテナ工学ハンドブック』 オーム社出版局、東京都千代田区、2008年7月25日、第2版、186~187ページ(日本語)。ISBN 978-4-274-20544-6