コクヌストモドキ

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コクヌストモドキ
Tribolium castaneum.jpg
分類
: 動物界 Animalia
: 節足動物門 Arthropoda
: 昆虫綱 Insecta
: コウチュウ目 Coleoptera
: ゴミムシダマシ科 Tenebrionidae
: コクヌストモドキ属 Tribolium
: コクヌストモドキ T. castaneum
学名
Tribolium castaneum
(Herbst, 1797)
英名
red flour beetle

コクヌストモドキ(Tribolium castaneum)は、ゴミムシダマシ科甲虫である。世界中で穀物等の貯蔵食物にとっての害虫であり、動物行動学及び食品安全研究のモデル生物である[1]

形態[編集]

体長3-4mm、全体に赤褐色で、光沢は少ない[2]。頭部には点刻が密布しており、その両側は眼の前で左右に少し広がり、眼の前半を上下に分ける。触角は先端から3節が横長になっている。前胸部背面では両側には点刻が多く、皺があるように見え、中央では少ない。

生態等[編集]

コクヌストモドキは、小麦、シリアル、パスタ、ビスケット、豆、ナッツ等の貯蔵された食物に損傷を与える。恐らくアレルゲンになるが、病気を拡散したり、機器に損害を与えることは知られていない。

コクヌストモドキは、インド-オーストラリア起源で、野外では近縁種のヒラタコクヌストモドキと比べて長く生きられない。両種とも温暖環境では世界中に分布するが、本種はより南に分布する。成虫は長命で、3年以上生きることもある。かつては比較的定住性の昆虫であると考えられていたが、分子生物学的、生態学的研究により、飛翔によってかなりの距離移動することが明らかとなった[3]

この種は、 ヒラタコクヌストモドキと非常によく似ているが、それぞれの触角の末端に3つの棒状の構造が付いている点が異なる。

出典・参考文献[編集]

  1. ^ Grunwald, S., et al. (2013). “The Red Flour Beetle Tribolium castaneum as a Model to Monitor Food Safety and Functionality”. Adv Biochem Eng Biotechnol 135: 111-122. doi:10.1007/10_2013_212. PMID 23748350. 
  2. ^ 以下、記載は中根他(1963),p.227
  3. ^ Ridley, A., et al. (2011). “The spatiotemporal dynamics of Tribolium castaneum (Herbst): adult flight and gene flow”. Molecular Ecology 20 (8). doi:10.1111/j.1365-294X.2011.05049.x. 
  • 中根武彦他『原色昆虫大圖鑑 (第2巻)』、(1963)、北隆館

外部リンク[編集]

関連文献[編集]

  • Granousky, T. A. 1997. "Stored Product Pests". In: Handbook of Pest Control, 8th Ed. Hedges, S.A. and D. Moreland (editors). Mallis Handbook and Technical Training Company.